個人投資家のためのやさしい財務分析

ファンダメンタルズ分析は、市場で形成される株価は、短期的には需給や人気などによって過大評価されたり、過小評価されたりするものの、基本的には内在価値(資産・収益・成長性・配当など)を中心に形成されるという考えにもとづいています。

株を買うということは、その企業を買うことですから、今ついている値段が、割高なのか、割安なのかを我々投資家は確かめなければなりません。そこで役に立つのが財務関係の数字の見かたです。数字が出てくると拒絶反応を示す人もいるでしょうが、なにも難しいことはありません。財務の専門家になる訳ではないので気楽にいきましょう。
ここでは会社の成長性、収益性、安全性を見る上で投資家が知っていれば便利な財務指標を厳選し、分かり易く説明していきます。
株価の割高・割安度を見る指標
・株式時価総額・・・株価は株式時価総額を発行済株式数で割ったもの・PER(株価収益率)・・・株価が1株当たり利益の何倍に買われているか
・PBR(株価純資産倍率)・・・会社の解散価値
・PEGレシオ・・・成長性のある有望な会社を見つける
・EV/EBITDA倍率・・・企業を買収したとき、何年で買収資金が回収できるか
会社の収益性、効率性、成長性を見る指標
・収益性とは・・・企業の収益性を見るときのポイント・売上高利益率・・・売上総利益率(アラリ)、売上高営業利益率、売上高経常利益率の3つを比較
・ROE(株主資本利益率)・・・株主から集めた資金をどれだけ効率的に使っているか
・ROA(総資産利益率)・・・ROEと似ているが、会社の総資産を使っているところが違う
・ROI(投下資本利益率)・・・費用対効果をチェックする
・PCFR(株価キャッシュフロー倍率)・・・PERよりも成長性をより重視
会社の通信簿を見る
・貸借対照表(バランスシート)・・・バランスしているからバランスシート・損益計算書(P/L)・・・いくらで仕入れて、いくらで売れて、どれだけ経費がかかって、税金を払った後に、いくらお金が残ったか
・キャッシュフロー計算書(C/S)・・・2000年以降義務付けられたキャッシュフロー計算書とは?
・キャッシュフロー計算書まとめ・・・良い例、悪い例を簡易チェック
会社の安全性を調べる指標
・自己資本比率・・・会社の資産を返済義務のない資産でどれだけまかなっているか・流動比率・・・100%未満の会社は要注意
・当座比率・・・流動比率よりも会社の支払い能力をより厳しくチェックする、別名「酸性試験比率」
・固定比率・・・固定資産への投資は、返済期限のない株主資本で行う方が安全
・固定長期適合率・・・固定比率を緩和した指標
・インタレストカバレッジ・・・企業の利息支払い能力をチェック
財務分析 指標一覧
・財務分析 指標一覧・・・主な指標を一覧表にしたものです当ページで解説している指標
PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(株主資本利益率)、ROA(総資産利益率)、ROI(投下資本利益率)、PCFR(株価キャッシュフロー倍率)、PEGレシオ、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の見方、売上高利益率、 EV/EBITDA倍率、自己資本比率、流動比率、当座比率、固定比率、固定長期適合率、インタレストカバレッジ。