固定比率の見方
固定比率とは、財務の安全性をみるための指標です。
固定資産(土地、建物、機械、車両運搬具)などは、長期に渡って使用するものなので、資金を長い間その資産に投資しておくことになります。そうしたお金を流動負債(銀行から期限1年)で調達すると経営上支障がでることがあります。なぜなら固定資産に対する効果が出る前にお金を返さなければならないからです。
用語の意味
・流動資産=1年以内に現金化可能な資産。
・固定資産=1年を超えて保有する資産。
・流動負債=1年以内に返済する借金。
・固定負債=1年を超えて返済する借金。
そこで、固定資産への投資は、返済期限のない株主資本で行う方が安全・安心というわけです。
計算式
固定資産を株主資本で割ることで、固定資産の自給率がわかります。
ポイント
・固定比率は低ければ低いほど良い。100%以下であれば、株主資本の方が固定資産より大きいわけですから、企業の財務状況は安定状態にあると言えます。
・固定比率は100%以下が理想ですが、150%以下なら健全といえるでしょう。
・日本企業の場合、自己資本の増加が難しかった状況もあり、返済期間が長い固定負債を考慮した固定長期適合率の方を使うのが一般的になっています。
財務分析TOPに戻る