悪い銘柄は良い銘柄を駆逐する
格言解説
グレシャムの法則で「悪貨は良貨を駆逐する」と云うのがあります。これは通貨としての価値は同じと云う前提で、2種類の通貨が存在する場合、人々は金の含有量の多い良貨を手元に置き、悪貨を支払いに使うようになり、結果として良貨は市場から次第に駆逐されて行くと云うものです。
「悪い銘柄は良い銘柄を駆逐する」と云う格言は、これとはちょっと意味が異なります。通貨に限らず悪いものは手元に置きたくないと思うのは、誰しも同じだと思いますが、株の場合はこれが逆になるんですねぇ~
なぜなら投資家は損失を確定することを嫌うため、ポートフォリオで利益の乗っている良い銘柄から処分して行く傾向があるからです。ましてや含み損の大きい銘柄を抱えていると、その傾向はより強くなります。そして気が付くとポートフォリオに残っているのは、含み損の銘柄ばかりと言うことになってしまうのです。
本来、利益が出ている株と言うのは正しくトレンドに乗っているわけですから、急いで処分するべきものではなく、寧ろトレンドに逆行して損失になっている株を早めにポートフォリオから排除するのが、心理的に辛くとも正しい投資行動と言えるでしょう。「ポートフォリオは常に悪化する」・「悪い銘柄は良い銘柄を駆逐する」と云うことを常に頭に入れておきましょう。
類似格言
・よい銘柄だけ残せば、利益は自然に生まれる
・両建ては損からはずせ
反対格言
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