本日の株式相場概況と無駄話

マーケットトーク




2011年12月16日 日経平均株価8,401.72(+24.35)
米国株は4日ぶりに上昇。スペイン国債の入札が好調だったことや強い米経済指標を受け買い先行の始まり。ただ、欧州問題が依然として重しで買い一巡後は伸び悩んだ。

日経平均は小幅に反発、TOPIXは続落。東証1部の値下がりは1,000銘柄と多く、日経平均のプラスの方に違和感を感じます。それにしても今日は動きませんでしたね。先物は8,400円を挟み、板ばかりが厚くなり値幅は実質20円ぐらいでした。最近は(だいぶ前からですが)欧米市場がオープンしてからの方が日経225先物も動くので、日本時間で動く必要性がないのでしょう。これでは日本がオープンしているときの方がむしろ時間外取引って感じです。情けないですね。

本日の取引:なし
持ち越し:2社 買い9300株 



2011年12月15日 日経平均株価8,377.37(-141.76)
米国株は3日続落。イタリア国債利回りの高騰など引き続き欧州問題が重しとなった。ドル高ユーロ安進行で商品相場も急落するなどリスクオフが再開。

東京市場は3日続落。株のみならず金や原油にも換金売りが出てリスクオフの動きが鮮明となった。日本株は薄商いのなか換金売りが吸収できず、本日の下げで多くの銘柄が陰転してしまいました。日経平均はSQ値を下回り、今度はSQ値がレジスタンスになりそうな感じ。

格付会社のネガティブ発言がリスクオフのきっかけですが、ドイツの硬直的な態度が問題をより深刻化させています。ESMの融資拡大などトンデモナイ、共同債など絶対にありえない、昨日はドイツ連銀総裁のバイトマンが、IMFに融資する条件としてユーロ圏外の国も参加しなければ(アメリカなどは拒否)ドイツは融資に応じないと言ったりしています。こなると欧州問題はもうお手上げ状態ですね。こうなったら毎週EU首脳会議でも開催して、期待感だけでリスクオフを和らげる位しか手がありません。冗談はともかく、欧州ソブリン問題がこのまま長引けば、ドイツのように国益を守ろうとする国とそれを不快に思う国の対立が激しくなり、経済問題を超えて戦争に発展する可能性だって無いとは言い切れません。格付け機関も必要以上に不安を煽るのは控えて欲しいですね。

本日の取引:2社 +7,500円
持ち越し:2社 買い9300株 



2011年12月14日 日経平均株価8,519.13(-33.68)
米国株は続落。朝方は上昇して始まったが、欧州安定メカニズム(ESM)について、ドイツのメルケル首相が資金上限の引き上げに否定的な発言をしたと伝わると、ユーロが売られ上値が重くなる。更にFOMCで政策金利の据え置きが決まるとダウは下げに転じた。

東京市場は続落。何もコメントのしようがない閑散相場ですが、先週のSQ値をまだ上回っているので、弱いながらも底堅いとも言えます。市場の注目が高かったネクソンは、公開価格を僅かに上回って寄り付いたものの、大引けでは1,300円を維持できず。これだけ市場エネルギーが低下していると大型のIPOは厳しいですね。

本日、オリンパスが有価証券報告書を提出し上場廃止が回避される見通しになりました。ホリエモンが塀の中で「ウソでしょ?」 と呻いたそうですが、これだけ手の込んだ悪質なことをやって上場維持というのは、ホリエモンじゃなくても「ウソでしょ?」って感じですね。

本日の取引:なし
持ち越し:2社 買い9000株 



2011年12月13日 日経平均株価8,552.81(-101.01)
米国株は、大幅に反落。複数の格付け会社から首脳会議の成果についてネガティブな発言が相次ぎ、再び売りが優勢となった。またインテルの業績見通しの下方修正もセンチメントを悪化させた。

東京市場は反落。欧米株安を受けギャップダウンした後は、殆ど動きもなく横這いの動き。後場に先物が少し戻したのは日銀によるETF買いでしょうかね。先月の18日を最後にETF買いは入っていませんから、今日あたり入れたとしてもおかしくありません。

ユーロ圏諸国の一斉格下げが現実味を帯びてきましたね。話としては既に織り込み済みですが、実際そうなれば機械的に売らなければならない向きもいるでしょうから、ユーロの100円割れとかいう可能性も出てきます。株式市場は、クリスマス休暇で参加者も更に減ってきますから、今後薄商いのなかボラタイルな動きもあるでしょう。ただ、一連の騒動でポジション調整もだいぶ進んだと思われるので、ここから大きく崩れる可能性も少ないでしょう。

本日の取引:なし
持ち越し:2社 買い9000株 



2011年12月12日 日経平均株価8,653.82(+117.36)
週末の米国株は、EU首脳会議で、IMF(国際通貨基金)を通じたセーフティネットの構築が決定するなど、不十分ながらも進展したことを評価し上昇で戻ってくる。

東京市場は反発。欧米株高を受け堅調な推移となった。ただ、売買代金は1兆円を大きく割り込み、相変わらず買い戻しだけという感じです。本当にEU首脳会議が好感されたのなら、ユーロがもう少し戻してもよさそうなものですが、殆ど変化がないところを見ると、株式市場だけ好感しているという解説には違和感を覚えます。格付会社によるユーロ圏の格下げもこれから始まるでしょうし、まだまだ先の長い話です。

金曜日に大幅下方修正を出し、注目されていたトヨタは、寄り付きでは買い戻しが先行したが、引けにかけては売り直された。地合いに助けられた面もありますが、大きく売られなかったのは市場全体にもプラスに作用した。

本日の取引:1社 2勝 +7,500円 中間配当金=+109,500円
持ち越し:2社 買い9000株 



2011年12月9日 日経平均株価8,536.46(-128.12)
米国株は、大幅に反落。ECBによる利下げは予定通り行なわれたが、ドラギ総裁が国債購入拡大の考えがないことを明言したことで市場に失望感が広がった。

日経平均は反落。大きくギャップダウンした後は、欧州から入ってくるニュースで先物がチョロチョロ動いたものの、基本的にEU首脳会議待ちで殆ど動けず。ただ、弱いながらもTOPIXの下げは0.94%ですから、売り込む動きも限定的だった。SQ値は8478円46銭となった。

ECBは期待を裏切った形ですが、市場が勝手に期待していた面もあるので、その反動は多少きついものになりました。当然、イタリア・スペイン国債の利回りは急騰し、株は世界的に急落となるなどリスクオフの流れとなった。終わってしまった後に言うものなんですが、順番としては首脳会議の後にECB理事会の方がよかったと思うんですがね。政治に圧力をかけるという面ではこの順番の方が良いのでしょうが・・・ EU首脳会議は既に情報がいろいろ漏れてきていますが、市場の期待値とはだいぶ乖離があるようです。これでも少しずつ良い方向に進んでいると言えますが、なにしろ対応が遅すぎて危機収束へ向けたコストは更に上がってしまった感じです。国内では、引け後に発表されたトヨタの大幅下方修正が週明けどう消化されるかが注目される。

本日の取引:1社 2勝 +7,000円
持ち越し:2社 買い9000株 



2011年12月8日 日経平均株価8,664.58(-57.59)
米国株は、EU首脳会議を控え期待と不安が交錯し方向感のない展開。ダウは3日続伸、ナスダックは小幅安となった。

日経平均は反落。欧州イベントを控え、終日狭いレンジで膠着感を強めた。今晩のECB会合で、政策金利が0.25ポイント引き下げられるのは既に織り込み済みだが、更に担保規制の緩和、
国債買い入れの拡大など、プラスアルファが出てくるかどうかが注目点。明日からの首脳会議の結界は、週明けの東京が最初に影響を受けるマーケットになる。絶対的な解決策がないことは市場もわかっているので、大きな失望は出ないと思われるが、直近大きく戻した後なのでハードルは上がっている感じ。

本日の取引:2社 2勝 +9,000円
持ち越し:2社 買い8900株 



2011年12月7日 日経平均株価8,722.17(+147.01)
米国株は、ダウは続伸、ナスダックは小幅安で戻ってくる。欧州連合がEFSFの規模を約2倍の9,000億ユーロに拡充することを協議していると報じられたことで、上げ幅を拡大する場面もあったが、S&Pが今度はEFSFの格下げに言及したことが重しとなり上値は重かった。

東京市場は反発。 昨日は欧米市場の下落を先取りして下げたが、当てが外れ、売り過ぎた分の買い戻しが入った。本来であれば、寄りつきで100円くらい戻さなければおかしかったのですが、何故かCMEの清算値が異常に安く、戻すのに時間がかかった。

S&PによるEFSFの格下げ報道ですが、AAAの国が無くなればEFSFの格下げはある意味当然なんでしょうが、なんか自分達で手張りして、ネガティブなニュースを流して儲けているんじゃないかと思うくらい、しつこくやってきますね。実際、EFSFが格下げになれば、金が集まらず大変なことになります。本日、EUが大手格付け会社に立ち入り調査するなんてニュースも流れていましたが、国がその気になれば、格付け業務の停止や免許剥奪など簡単でしょうから、どうなるか面白そうです。

まあ、格付けは言論の自由であり、あくまで意見ですから、それは認めますし、現在の金融市場で信用リスクを計る物差しがなくなったら社会は機能しなくなるので、その必要性も認めます。ただ、影響の大きさを考えれば、もっと厳格なルールや規制があって然るべきでしょう。そもそもサブプライム問題は、デタラメな金融商品にAAAを与え続けた格付け会社が引き起こしたものであり、その反省もないままに、まるで気まぐれな神のように今度は危機を助長するような事ばかりやっているわけですから、いい加減にしろ! と言いたくもなりますよ。

本日の取引:2社 2勝 +12,000円
持ち越し:3社 買い9600株 売り200株




2011年12月6日 日経平均株価8,575.16(-120.82)
米国株は、反発で戻ってくる。イタリアの財政再建策などを好感し大幅上昇で始まったが、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がドイツやフランスなどを含むユーロ圏15カ国の国債の格付けを、一斉に引き下げる方向で見直すと発表したことで上げ幅を縮小した。

日経平均は反落。S&Pによるユーロ圏の格下げ報道により、円が主要通貨に対し全面高の展開となり、株は全面安となった。急騰した後ですから順当な下げとも云えます。ただ、米株がまがりなりにも上昇していたわけですから、今晩の欧米市場の下げを先取りしたにしても弱い動きでした。S&Pの格下げは想定内ですが、やっと相場が落ち着いてきたところでやるわけですから、喧嘩を売っているとしか思えませんね。まあ、これで今週踏み込んだ対策を出すことができれば、逆によいのかも知れませんが・・・

個別では、明治の粉ミルクからセシウムが検出されたとの報道で、明治ホールディングス株が10%近い急落。森永・雪印も連想で売られた。

本日の取引:1社 1勝 +4,000円
持ち越し:3社 買い9500株 



2011年12月5日 日経平均株価8,695.98(+52.23)
米国株は、ダウは小幅安。ナスダックは小幅高で戻ってくる。米雇用統計は、非農業部門雇用者数が12万人増と市場予想通りだったが、失業率が8.6%と改善したことを受け買い先行の始まり。その後は今週の欧州イベントを前に利益確定売りが優勢となった。

日経平均は3日続伸。欧州でのイベントを前に膠着感の強い展開だったが、イタリアが新財政再建策を決定するなど、ポジティブなニュースもあり底堅い展開となった。やや期待先行の面は否めないが、センチメントは徐々によくなってきました。共同債や財政統合までの話は期待していませんが、8日のECB理事会でイタリア、スペイン国債の買い取り拡大などは最低やってもらわないと、期待が失望に変わることもあり得る。

本日の取引:1社 3勝 +10,000円
持ち越し:3社 買い9500株 



2011年12月2日 日経平均株価8,643.75(+46.37)
米国株は、ISM製造業景況指数が市場予想以上に上昇したことが下支えとなり、前日急騰した反動もなく、ダウは小幅安、ナスダックは小幅高で戻ってくる。

日経平均は、今晩の米雇用統計を控え様子見姿勢が強く、東証1部の売買代金は再び1兆円割れとなった。ただ、売りも限定的で日経平均は8,600円台を回復した。売買代金を見ても、まだリスクオフが和らいだだけで、リスクオンには程遠い状態ですが、今週が始まる前は底割れも覚悟していただけに、贅沢もいっていられません。

今晩の米雇用統計の予想は、非農業雇用者数が前月比12万2000人増となっていますが、よほど振れない限り影響はあまりないでしょうね。欧州問題が大きくなってから、米雇用統計はイベントとして格下げされたような感じ。

本日の取引:なし
持ち越し:2社 買い9500株 



2011年12月1日 日経平均株価8,597.38(+162.77)
米国株は、大幅に3日続伸。日米欧の主要6カ国の中央銀行がドル資金供給を拡大すると発表したことや、中国の金融緩和が好感された。

日経平均は大幅に反発。引けにかけ伸び悩んだものの、欧米市場の流れを受け堅調に推移した。東証1部の売買代金は、1兆2625億円となり商いも増加傾向。中国の金融緩和と示し合わせたように、各国の中央銀行が動いたことが好感されたが、米株はこんなに上がるかというくらい上げましたね。欧米市場と比較すると日本株はちょっともの足りません。

短期金融市場でドルの調達が困難になっていたので、今回のドル資金供給はポジティブなニュースです。ただ、多くの人が言っているように、あくまで応急的な処置であり、逆にこういう事態にまで追い込まれたことがそもそも問題です。またこれでノロノロした対応を続けると、直ぐにどこかの国のソブリンが狙われます。ECBによる国債買い入れの拡大や、共同債に向けての話し合いなど、矢継ぎ早にどんどん対応策を出していかなければ、効果は長続きしないだろう。

本日の取引:2社 3勝 +17,000円
持ち越し:2社 買い9000株 売り100株



2011年11月30日 日経平均株価8,434.61(-43.21)
米国株は、消費者信頼感指数が市場予想を大幅に上回ったものの、前日の反動や不透明な欧州情勢などからダウ・ナスダックとも小動きで戻ってくる。

日経平均は反落。上海株安や2日間で317円上げた反動もあり終日売りが優勢だった。大引けにかけては月末のドレッシング買いでしょうか、下げ幅を縮小しほぼ本日の高値圏で終了。ユーロ圏財務相会合は、予定通りEFSFの能力拡充を承認したが、従来から踏み込んだ話は何もなかった。ただ失望で売られることもなかったので、悪材料に対しても反応がやや鈍くなってきたか。

個別ではオリンパスが乱高下。WSJが12月14日までに決算発表が難しいとの報道で上場廃止懸念が強まり、一時10%を超える急落となった。その後は、ロイターやオリンパス側から否定する報道がでたことで急激に戻す。しかし、いつの間にかやったことの是非ではなく、修正決算を出せば上場維持が決定ということになっているのも変な話ですね。

本日の取引:なし
持ち越し:3社 買い9500株 



2011年11月29日 日経平均株価8,477.82(+190.33)
米国株は、欧州債務危機対応策の進展期待や、米年末商戦の好調な滑り出しを好感し大幅反発で戻ってくる。

日経平均は大幅に続伸。前場は昨日先行して上げていたこともあり、上値の重い展開だったが、引き続き売り込まれた銘柄を買い戻す動きが継続。大引けにかけては先物主導で上げ幅を拡大した。

今晩のユーロ圏財務相会合で、EFSFのレバレッジ機能などが合意される見通しですが、市場はECBの積極的な関与など、それ以上のものを期待し始めています。ドイツがまた冷や水を浴びせるような発言をして、いってこいにならないことを祈ります。