本日の株式相場概況と無駄話

マーケットトーク




2010年11月4日 日経平均株価9,358.78(+198.80)
注目のFOMCは、市場コンセンサスを若干上回るQE2となり無難に纏めた内容。FRBの量的緩和に関しては賛否両論あるものの、常に市場の期待を裏切らない姿勢には感心します。どこかの国とは大違いです。

東京市場は、QE2を受けた米国市場が荒れなかったことから、買い戻しが優勢となった。ただ、前場で買い戻しが一巡してしまうと、後場は殆ど動きがなく大引け。あくまで買い戻しだけだったと言う相場で、ドル円も結局QE2が発表される前の水準に戻ってしまった。個別株は、ここ数週間で異常な水準に売られた銘柄も多いので、リバウンドは期待できますが、持ち合い解消売りも続くでしょうから上値は重そうです。取れるところを確実に取るしかないですね。

明日はわざわざ日程を前倒しにした、日銀の金融政策決定会合の内容が発表されます。市場に期待感を若干残しているだけに、これがどう出るかと言ったところですね。

本日の取引:2社 3勝 +16,000円
持ち越し:7社 買い10,200株 



2010年11月2日 日経平均株価9,154.72(-47.73)
米国株は、ISM製造業景況感指数や建設支出が上振れし、ダウは一時3桁の上昇になる場面もあった。しかし、あまりマクロ指標が良いとQE2の縮小に連想が働くこともあり、いってこいの展開。

東京市場は、昨日同様イベント前で動きが取れず、コメントする価値もない相場。個別株は、ポジション調整によるアンワインドが若干出ていましたが、安値を更新する銘柄は相変わらず多かった。

4日はFOMCの結果を受けての相場になります。QE2が市場予想より下なら、米株は急落し円安、QE2が大規模なら円は80円割れの可能性が出てくる。どちらになっても難しいところですが、たとえ米株が急落しても、円安になった方が日本株にはプラスだと思いますがね。あと日本市場が悪い方向に荒れた場合、日程を前倒した日銀が動くのか否か。動かないようだと更に失望感がプラスされることになる。しかし、FOMCを通過しても、世界で唯一とも言える独歩安状態(円ベース)の日本市場の地合いが改善されるとも思えませんね。今からネガティブにばかり考えていても仕方ないので、静かに4日の市場が開くのを待ちましょう。

本日の取引:1社 1勝 +3,000円
持ち越し:8社 買い11,600株 



2010年11月1日 日経平均株価9,154.72(-47.73)
週末の米国株は、FOMCを前に動意に乏しく小動きで戻っている。

東京市場は、寄り付き直後に円が急落したことで、先物主導で上昇する場面もあったが、介入ではなかったことから、いってこいの展開となった。TOPIXは引け値ベースで年初来安値を更新。

決算発表は、下方修正が出れば叩き売られ、普通に上方修正を出すと材料出尽くしと下期不安から売られ、いままで売られてきた銘柄が予想通り悪い決算を出しても、悪材料出尽くしとはならず、再び売り直される展開。上がるパターンとしては、予想外の上方修正か自社株買いぐらいしかありません。これではさすがに決算前の銘柄を買うことは出来ず、これから決算を向かえる中小型株は僅かな売り物で値を消して行く銘柄が多い。明日もFOMC・祝日前とあって新たにポジションを取る向きは少なく、本日と同じような展開でしょう。

本日の取引:1社 1勝 +4,000円
持ち越し:7社 買い12,100株 



2010年10月29日 日経平均株価9,202.45(-163.58)
米国株は、前日から一転しQE2が大規模になるとの見方がでたものの、方向感のない小動きで戻ってくる。

日経平均は、円高、鉱工業生産指数の下振れ、FOMC前にポジションを取れないという流れのなかで、前場に先物主導で大きく下落。あとはそのまま狭い値幅での揉み合いとなり大引け。本日の東証一部の新安値は399となり、およそ4社に1社が安値を更新した。個人の投げも多少出ているようだが、買い手不在のなかファンドのポジション調整と、持ち合い解消が原因と思われる。ただ、中小型株などは日経平均で毎日200円安ぐらいの下げが続いていたので、特別今日が弱かったという感じも無し。

出てくる中間決算は悪くないが、下期は円高や景気刺激策の終了を背景に、各社慎重な予測になっている(当然だが) 株価は既に下期の減速を織り込む形になっているが、足元の円高を止めないことには、買い手も現れない状況。

今日の下げて日経平均のチャートはかなり悪くなった。もっともTOPIXは既に8,000円前半、中小型株は7,000円台という感じなんですがね。

本日の取引:2勝 +7,400円
持ち越し:6社 買い10,100株 



2010年10月28日 日経平均株価9,366.03(-21.00)

米国株は、FRBによるQE2が予想より小規模で小出しになるとの見方が広がり、ダウは反落。ナスダックは6日続伸で戻ってくる。

日銀の金融政策決定会合は、ほぼ予想通りの内容でしたが、次回の金融政策決定会合をFOMC直後に前倒しすることを発表。これによりFOMCを受け円高・株安が進んだ場合の保険を用意する形となった。

日経平均は、キヤノンやファナックなどの値がさ株が指数を支え小幅安で大引け。しかし、本日の東証一部の新安値は318となり、およそ5社に1社が安値を更新している状況。小型株に関しては、PBRが0.5%で配当利回りが4~5%あっても売りが止まりません。リーマン・ショック時の安値を大きく下抜けてしまっている銘柄も散見され、幾ら何でもという水準になっている。日経平均が高止まりしているのか、小型株が売られすぎているのか、いずれにせよ異常値は投資のチャンスとも言えます。

本日の取引:1勝 +4,000円
持ち越し:6社 買い11,100株 



2010年10月27日 日経平均株価9,387.03(+9.65)
米国株は、ほぼ変わらずで戻ってくる。米国は良い経済指標が出ると株はネガティブに反応し、悪い経済指標が出ると緩和期待から上昇する歪な動きが続いている。

今日は円安に振れていたので、もう少しマシな動きになると思ったのですが、地銀やメガバンクの売られ方を見ていると、これは持ち合い解消売りなんでしょうかね。よく分からない売られ方でした。日経平均は反発と言っても、東証一部の新安値が189では実質続落と言ったところでしょう。

先進国のデフレ、新興国のインフレ、いま世界を一つで見ればスタグフレーションなわけで、どう見てもマトモな状態ではありません。しかし、世界の株式時価総額は、リーマン・ショック前を489兆円も上回って推移しています。そもそも日本は、サブプライムや欧州ソブリン問題から、一番遠いところにいる国と言われていたのです。しかし、その後、トヨタがアメリカからいちゃもんをつけられたり、通貨安競争で一人負けになったり、国内では行き過ぎた社会主義思想が蔓延し、最近では中国問題と、世界の不幸を政治の無策で自ら進んで引き受けているようにさえ見えます。既に日本株は、出遅れなどという生易しい言葉で片付けられないほど酷い状態です。経済と政治は別だと言う人もいますが、私は経済と政治は不可分なものだと思います。企業にこれ以上頑張れというのは酷な話で、政治がしっかりしなければ、企業努力も報われません。

本日の取引:1勝 +5,400円
持ち越し:6社 買い9,700株 




2010年10月26日 日経平均株価9,377.38(-23.78)
米国株は、ドル安が好感されダウ・ナスダックとも上昇で戻ってくる。

東京市場は、ドル/円が史上最高値を伺う水準にしては底堅いとも言えますが、本日も東証1部の新安値が175と高水準で推移。日経平均が堅調な一方、全体の地合いは最悪。政治家などは、日経平均だけしか見ていないでしょうから、株は意外に確りしてるなと思っているのではないでしょうか。しかし、完全に株式市場は死んでいますね。もうここまでくれば、全てはFOMC通過後に米株と為替がどうなるかでしょう。それしか言いようがありません。

証券会社もこれでは手数料収入が厳しいでしょう。あえて何処とは言いませんが、手数料が取れなければ、無意味なファイナンスを企業に持ちかけて儲けようとしている会社もあります。そんなことをやれば地合いは更に悪くなり、自分で自分の首を締めるようなものですが、この相場では他にやることもないのでしょうね。

本日の取引:2勝 +9,700円
持ち越し:5社 買い8,500株 



2010年10月25日 日経平均株価9,401.16(-25.55)
週末の米国株は、ダウは14.01ドル安、ナスダックは19.72ドル高とまちまちの動き。

日経平均は小幅に反落。G20は総論賛成・各論反対で具体案は何もでず予想(予定)通り意味のない会合で終わる。そんなことよりも、アメリカのQE2(量的緩和第二弾)が1兆5千億ドル(120兆円)規模まで拡大する可能性があるという噂で、ドル/円が81円台を大きく割り込んできました。ここでも介入しないと言うことは、史上最高値の更新は時間の問題でしょう。

今後考えられるシナリオとしては、予定通りアメリカが1兆ドル規模のQE2を行うと、為替は材料出尽くしで円安、米株も材料出尽くしから反落という流れか。日本株は円安が米株安を相殺する形で下げは限定的ではないかと思います。QE2が大規模になれば、日銀も再び追加緩和を迫られるでしょうから、下がったところはいい買い場になるかも知れません。QE2が予想よりも小さいものだと、こっちのケースは予想が難しいですね。おそらく米株は急落し、為替は一旦は円安でしょうが、その後はちょっと分かりません。

本日の取引:買いのみ
持ち越し:4社 買い9300株 



2010年10月22日 日経平均株価9,426.71(+50.23)
米国株は、買い先行で始まり、その後ドル高により下落するも、大引けにかけ再び買い戻され続伸で戻ってくる。

東京市場は、終日揉み合いの展開。売買代金はかろうじて1兆円を超えた程度で、先物のポジション調整と、個別はリバランス中心の相場だった。G20を控えて動けなかったと言うのが、妥当な言い訳なんでしょうが、G20で過去に何か具体的に決まったことなど皆無ですから、今回も玉虫色の声明を出して終わりでしょう。

今の東京市場は、大きく下がらなければラッキーぐらいに考えていないとやってられません。それでも割安に放置されている株を見ると買いに走ってしまうのは、投資家(投機家)の悲しい性と言ったところか。

本日の取引:1社 2勝 +10,000円
持ち越し:4社 買い9000株 



2010年10月21日 日経平均株価9,376.48(-5.12)
米国株は、ドル安+いいとこ取りが復活し大幅高で戻ってくる。

東京市場は、買い先行の始まりも直ぐにマイナスになる軟調な展開。その後10時20分前後に、円が突然の急落、日銀の介入かと思われたが、ガイトナー財務長官がウォールストリートジャーナル紙に、「ドルが対ユーロ・円でこれ以上下落する必要はない。ユーロと円はほぼ整合的な水準」と語ったことが材料だと分かり、結局いってこいの展開。

指数だけ見ているとあまり下がっていませんが、今日も中・小型株中心に東証1部の新安値銘柄が274ですから、実態はかなり悪いと言えます。それにしても、カネは貯まらないがストレスは溜まる相場ですね。

本日の取引:1社 1勝 +4,000円
持ち越し:4社 買い12000株 



2010年10月20日 日経平均株価9,381.60(-157.85)
米国株は、アップルなどが材料出尽くしで売られ、またサプライズと言える中国の利上げを受けエネルギーセクターを中心に大幅安で戻ってくる。

東京市場は、米株安を受け反落。中国の利上げは予想外でしたが、アップルやIBMの下げに関しては、昨日の時間外取引を見て織り込んでいたので、今日はそれほど下がらないだろうと思っていましたが、始まってみれば予想以上にズルズル下がり一時200円を超える下げ幅になる。NYが上がっても東京は上がらず、NYが下がればそれ以上に下げるのですから、たまりませんね。他のアジア市場は、韓国、台湾、利上げした中国まで上昇。なんとも理不尽な相場ですが、ドル建ての日経平均でみれば、NYダウと同じくらい上がっていますから、すべては為替の所為と言ったところ。日本の弱腰政府は欧米に何か言われたのか、口では断固たる処置と言いながら介入などまるでヤル気なしですね。

日経平均は日足の雲上限9,301円、週足転換線9,256円が支えになるか。TOPIXは雲を完全に下抜けてしまったが、長い下ヒゲを出したのが僅かな希望。

本日の取引:4社 4勝 +20,500円
持ち越し:4社 買い8600株 



2010年10月19日 日経平均株価9,539.45(+40.96)

米国株は、シティの好決算で金融株が買い戻され、また鉱工業生産指数が下振れる悪材料が出ると、それじゃあ金融緩和だと言って更に上昇(笑) 相変わらずのいいとこ取り相場で、ダウは5ヶ月半ぶりの高値になり今日にも年初来高値を更新する勢い。こんなんでいいのかい? という感じですが、日本市場から見れば羨ましい限りです。

東京市場は、アップルが引け後に好決算を出したものの、材料出尽くしで時間外で6%近く急落していたこともあり、今晩のNYはさすがに下げそうだと言うことで上値の重い展開。それにしても売りも少なくなってきましたが、買いも更に少なく、東京市場は死んでいますね。

本日の取引:買いのみ
持ち越し:4社 買い7400株 売り3000株



2010年10月18日 日経平均株価9,498.49(-1.76)

米国株は、住宅差し押さえ問題から引き続き金融株が売られダウは小幅安だったが、ナスダックはグーグルの好決算から上昇で戻ってくる。

東京市場は、ドル円・クロス円とも若干円高に振れていたものの、影響は限定的で終日揉み合いの展開。東証1部の売買代金は、かろうじて1兆円を超える薄商い。先週末と同じで小型株の弱さが目立った程度で特にコメントも無し。小型株に関しては、このパターンだと年初はリターン・リバーサルになるので、仕込み始めるにはいい時期かも知れませんね。

東証の時価総額は、英国と米ナスダックにも抜かれたんですね。社会主義政権下では当然という気もしますが、東京市場の地盤沈下がこれからも進むと思うと憂鬱になります。
順位 市場 時価総額
ニューヨーク 12兆2784億
ナスダック 3兆4807億
ロンドン 3兆4675億
東証 3兆4237億

本日の取引:2社 3勝 +16,400円
持ち越し:4社 買い6100株 売り3000株




2010年10月15日 日経平均株価9,500.25(-83.26)
米国株は、バンカメやシティなど金融株が足を引っ張るも、ほぼ横ばいで戻ってくる。

日経平均は、昨日のような先物買いは見られず9,500円を挟んで方向感のない展開となった。メガバンクやノンバンクが弱く、新興市場は個人の信用期日到来による売りが継続しているのか、安値を更新した。今どき信用期日など殆ど関係ないと思うが、小型株は個人投資家の減少もあり、僅かな売りが吸収できずダラダラと売られている。昨日の先物買いもそうですが、個別株を見てもロング・ショートのアンワインドを思わせるような変な動きをする株が多く、ファンドのポジションクローズが出ているように感じます。

3市場の信用買い残は、6月のピーク時は2兆円を超えていましたが、現在は1兆5千億円まで減少し、年初の水準に戻りつつあります。ポジティブに考えれば、潜在的な売り圧力が弱くなってきたと言えますが、市場参加者が減少し新規のマネー流入もないわけですから良い面ばかりでもありません。

本日の取引:2社 2勝 +7,800円
持ち越し:3社 買い7900株 売り3000株



2010年10月14日 日経平均株価 9,583.51(+180.00)
米国株は、主力企業の好決算を好感し上昇で戻ってくる。

東京市場は、ドル/円が81円前半に円高が進むも、株はファンドの巻き戻しが入り大幅高となった。円高に慣れてきたとか、過剰流動性とか云われていますが、そんなのは後付もいいところでしょう。CTAの介入を見越した思惑か、彼らは75%がシステム取引ですから、なんらかのプログラムが作動したんでしょうね。いずれにしろよく分からない上昇だったので、空売りも入ったでしょうから、明日も下がらず売りを飲み込んでいければ意外高もあるかも知れません。

本日の取引:1社 2勝 +19,000円
持ち越し:3社 買い8800株