本日の株式相場概況と無駄話

マーケットトーク




2003年1月3日
やはり今年のキーワードは中国ですかね。あと数年で日本の上場会社は、中国市場を抜きに経営戦略を建てられなくなるでしょう。

現在、中国の安い製品が流入することにより、日本のみならず世界的にもデフレがいっそう進むとの意見があります。そのこと自体は否定しませんが、中国を敵視していても仕方ありません。価格はいずれ一定の所で収斂するだろうし、むしろ言葉は悪いですが、これからは中国をうまく利用できなければ、企業として生き残っていくのは難しいと思います。去年、下半期の対中輸出の激増ぶりを見てもそれは明らかです。

①中国がまだ作れない高付加価値商品を提供できる企業。
②中国で既にブランドが確立されている企業。
③対中輸出で恩恵を受ける企業。

今年はこれらを考慮して銘柄を選定したいと思います。



2003年1月2日
年初は学者やエコノミストの経済予測が花盛りです。本当に毎年、懲りない人たちですね。そういう私も、聞いてるだけでは卑怯なので昨日、見通しを書いてみましたが、そもそも明日の動きさえも予測できないのに、書くべきではなかったと、ちょっと後悔しています。

そんな経済予測を皮肉った寓話があります。有名なので知ってる人もいると思いますが面白いので照会します。(私が少しアレンジしました。)

アインシュタインが天国に召されました。ちょうどそのとき天国は混んでいて相部屋しか用意出来なかった。しかし、彼が地上で残した業績に対する敬意から、アインシュタインは自分で相部屋の相手を選ぶことが許された。

第一候補者:私はIQが190です。
博士:素晴らしい! これで相対性理論や量子力学の議論ができる。

第二候補者: 私はIQが120です。
博士:結構ですね!芸術や哲学について語りましょう。

第三候補者: 私はIQが50です。
博士: それで、株式市場の見通しはどうかね?

結構きついジョークですが、笑ってしまいます。




2003年1月1日
今日の東京は、日本を象徴しているかのような、どんよりと曇った元旦となりました。今年の日本経済は、まさに正念場です。なんか毎年こんなことを聞かされている気がしますが、いま現在、株価は19年前の水準に戻り失業率もかつて無い水準です。ここからの落ち込みに耐える体力が日本に果たして残されているのでしょうか。しかし、政治家・国民も、まるで危機感がありませんね。テレビは連日馬鹿番組ばかり垂れ流しています。危機感を肌で感じているのは市場に関わっている人たちだけなのかも知れません。

元旦なので、どうせ当たりませんが、お約束の市場予測をしたいと思います。

年末高を予想する市場関係者が多いようですが私は年央高を予測しています。1~3月波乱含みだが比較的堅調。 4~6月高値をつけ下降に向かう。 7~9月じり安。 10~12月横ばい。安値は7400円・高値は1万1千円くらいかな。

前半高を予測した根拠
アメリカのイラク攻撃は株式市場には最早ほとんど影響がない。これは戦争などではなく、始まればアメリカの一方的攻撃で早期に決着に向かうだろう。そして原油高も戦争開始とほぼ同時に終息に向かうと考えている。結果、株式市場もこれを材料に売ることが出来なくなるので、いったんここで反発に入る。ただしこの攻撃によりイスラム諸国の反米感情が一層高まり、今後、第二のテロが懸念されるのは言うまでも無い。もしイラク攻撃が回避されれば、それはそれで素直に好感されるだろう。日本もアメリカに追随するかたちで上昇と思う。

後半は、また別な国際緊張が出てくると思われる。アメリカ経済で頼みの不動産も、現在もう既に息切れ気味だし、ITバブル崩壊による逆資産効果(1600兆)はアメリカを確実に蝕んでいると思われ、持続的な上昇はないと考える。日本では政局がらみのゴタゴタが出てくるのではなかろうか。


政治関係
国内では、政権交代がかなりの確率で起こると思う。(80%以上)またなければ困る。口だけの無能な人には早く去ってもらった方が良い。このまま彼が続ければ日本はジリ貧になるだけで、発展など絶対にありえない。小泉を唯一支えているのは支持率だが、現在急降下中である。恐らくその辺は、彼もよく承知しているだろうから新たなパフォーマンスを用意しているだろう。

しかし彼にもアキレス腱がある、このHPで12月26日に書いた消費税の問題である。日本経団連(奥田碩会長)も本日、来年から消費税を1%ずつ上げ16%にする構想を示した。それに橋本派の野中氏も先月から消費税の問題を突然言い始めた。まあ奥田氏はともかく、野中氏の発言は重要です。

ここからは、私の邪推かも知れませんが、小泉の人気を落とすにはこれを利用するのがもっとも効果的だと思われます。彼の支持層は現在デフレを謳歌している人たち(主婦・高齢者・公務員等)です。その時、この人たちがどのような反応を示すでしょうか。私がもし橋本派の幹部だったら、経済に無知・無関心な小泉をそそのかし、消費税を上げさせることにより、彼の失脚をたくらむでしょう。まあ本来、消費税を政局の道具にするなんて、とんでもない話ですがね。でも、彼がいなくなるプラス要因のほうが高いと思います。



2002年12月30日 日経平均株価8,578.95(-135.10)
日経平均は反落。NY安や先週の薄商で上昇した反動が出たようです。基本的に、ここ数日間の動きは出来高も少なく、あまり気にしていません。気づいた方もいると思いますが、今日も引け際の1分でダウが30~40円上昇しました。私の見ている225銘柄にも10~20万株単位の成り行き買いが入っていました。今後、引け際には注意した方がよさそうですね。特に空売りしている人は。

個人的に今年、嫌いな言葉が一つ出来ました。それは【先行き不透明】です。毎日この言葉を見聞きしない日はありませんでした。新聞・テレビ・雑誌・証券会社そして一般企業の経営者にいたるまで、なんでもこの言葉を言えば済むと思っているみたいです。だったら、今までに透明な先行きなんてあったのかい? と言いたくなります。いつだって未来は不透明です。だからこそ面白いとも言えます。来年はこんな言葉を聞きたくないものです。


《ご挨拶》
本年「株・個人投資家の喫茶店」を応援して下さった読者の皆様に心よりお礼申し上げます。来年もより一層、HPを充実させて行きたいと考えていますので、ご指導ご鞭撻、宜しくお願いいたします。

それでは皆様よいお年を。