株の長期保有は本当に有利?

今週の独り言


株の長期保有は本当に有利? 2003年9月27日

本日の日経新聞コラム「まちかど」に出ていた記事ですが、今年の春からの株価上昇場面ではデイトレよりも長期投資の方が有利だったと解説してますが、日本経済新聞ともあろう会社がこんなことを得意げに書くのはどうかと思いますね。相場が上昇トレンドにある場合は細かく利益確定するより、長く持った方が効率が良いのは当たり前です。この様な話はあくまで結果論であって後から・・・だったと言っても何の意味もありません。

長期投資が本当に有利なら今年の4月に日経平均株価が50年移動平均を下回った事実はどうなるのでしょうか? 私は別に短期が良くて長期が駄目などと言うつもりはありません。どちらの投資スタイルを取ったとしても、儲けてる人もいれば損をしている人もいるのだから。





マネーマネージメント 2003年9月20日

先週やっていた世界柔道選手権は見ごたえがありましたね。選手たちの真剣勝負をみていると、こっちまで力が入ってしまいます。今週は柔道と投資について? 共通点があるので書いてみたいと思います。

私は日本における投資教育に一番不足しているのは資金管理(マネーマネージメント)だと常日頃思っています。こうすれば儲かるみたいな情報は巷に溢れていますが、負けた時どうするかについては、あまり触れられていないのが現状でしょう。投資をする前に負けることを考えるのは嫌なことですし、なにしろ面白くありません。ましてや売買をやらせる側からそのことを持ち出せば新規の客は取れないですものね。

しかし、柔道でもまず最初に覚えさせられるのは受身です。相手に投げられたとき受身を知らなければ大怪我をするからです。株で考えれば受身にあたるのは資金管理と損切りの仕方ではないでしょうか。どちらも面白くないことですが、この基本を疎かにし相手を投げることばかり練習しても、仕方ないのです。何年も塩漬け株を抱え込んだまま、まるで上四方固めにあって身動きが出来なくなってしまう投資家が多いのは、業界に受身を疎かにする風潮があるからだと思います。



現状認識 2003年9月13日

日本経済の景気や株価が低迷を続けているのは、金融機関が抱える不良債権だと我々はマスコミ等から教え込まれてきました。不良債権処理→銀行の貸し渋り・貸しはがし→金が回らない→景気が悪くなる→不良債権が増える。みなさん聞き飽きたお馴染みのロジックです。実際、不良債権が日本経済のネックになっているかは、いろいろな意見がありますが、はっきりしたことは分かりません。しかし、ITバブルの頃にだって不良債権は沢山あった訳ですから、不良債権が直接的に景気や株価の低迷要因と考えるのは無理があります。

今回の株価上昇を金融緩和によるものだと言う人もいますが、それもどうでしょう。金融緩和などは以前から続けられていて、日本はその状況のなかでも景気低迷に喘いでいたのですから、これも的外れな意見ではないでしょうか。そもそも金融政策が効くのはアメリカのようにリセッションしてからの僅かな期間だけではないでしょうか。では、小泉氏の構造改革が進んだから? これも絶対ありえないですね。構造などなにも変わっていません。

今回なぜ株価が騰がっているかと言えば、1つに外国人が大量に買ってきているというのが大きいのですが、2つ目は人々の期待値が徐々に改善されてきたからだと思います。しかし、現状の株高は日米とも非常に脆弱な基盤の上になりたっていると思います。特にアメリカは双子の赤字が完全復活し、今後、イラクやアフガンの復興費を考えるとムーディーズが格下げしないのが不思議なくらいです。今後アメリカに集まっていたリスクマネーが日本に流れてくるなんてこともあるかも知れません。でも、今の外国人による日本買いがそうだと考えるのはまだ早計ですね。



モメンタム 2003年9月6日

このところの上昇相場で市場の雰囲気もだいぶ明るくなってきました。しかし、よく考えれば可笑しなことですね。例えば年初から2倍・3倍になった株もありますが、実体の会社そのものが、僅か数ヶ月で3倍も良くなったなどと言うことはありえません。株価形成のメカニズムを学問的見地から解説することは可能ですが、どの理論を組み合わせたところで、この数ヶ月間の上昇を説明することは出来ないでしょう。各種ファンダメンタルズ(マクロ・ミクロ経済学)などの数値は株価形成の遠因には成り得ても、直接の原因になるかと考えると疑問です。何故ならそれらには大きな欠陥があるからです。一言でいえば、人間の心理面がなにも考慮されていないという事です。

では、株価は何によって動いているのかと考えると、やはり人間の心理ではないでしょうか。私が考える株価の定義とは、「人間の欲や恐怖心がモメンタム(勢い)を生み、それがバイアス(偏り)となることで一時的に形成される現象」です。簡単に言えば、相場というのは常に過大評価や過小評価で動いていると言うことであり、人間対人間が相場をやっている以上、トレードのチャンスは無限にあるという訳です。