真贋と心眼

今週の独り言


真贋と心眼 2003年8月30日

現代は情報化時代と言われますが、その情報が豊かさをもたらしているかと言えば疑問です。確かに昔と比べれば、テレビ・新聞・雑誌・インターネット等、自分が望めば無数の情報を得ることができます。しかし、その量の多さに内容を咀嚼する暇もなく、我々は日々過ごしているのではないでしょうか。

情報は無いより有った方が良いに決まってますが、日本人はどうも得た情報を自分の頭で考えることが苦手のようです。「テレビで言ってた」「新聞に書いてあった」と言うだけで、それがすべて真実であると勘違いしている人が多いし、ニュースステーションで久米宏が言ったから正しい? ここまで来ると国民全体が、変な新興宗教に嵌ってるんじゃないかと思うときがある。

本物と贋物を見分けることを真贋と言うが、これは一朝一夕に身につくものではない。そう、自分が本物にならなければ情報を見分ける心眼は開くことは無いのだろう。




変遷 2003年8月23日

いま一番興味のある投資法は? と聞かれれば、デイトレードと答えるでしょう。このような取引手法は、日計り商いと呼ばれ昔からありましたが、まぁ殆ど玄人だけのもので、一般の個人投資家でやっている人はいませんでした。それに日本では長期で株を保有して儲けるのが株式投資の王道で、それ以外は空売りも含め邪道とされてきた感もあります。しかし、時代は変わりインターネットが登場、その間手数料の自由化等もあり、取引環境が一変しました。デイトレをはじめスイングトレード(2日~5日)など、日本の市場でもようやく市民権を得てきたのではないでしょうか、まだそこまで行かないかな。

デイトレのメリットは、取引ををその日の内に完結させるので、市場が閉まっている間に外部環境が変化しても影響を受けないで済む点です。投資は株に限らず、ポジションを持っている時間が短いほどリスクも相対的に低くなるのは当然で、これで利益が上がれば一番優れた投資法ではないでしょうか。長期投資を否定する訳ではありませんが、国際情勢も昔より複雑になっていますし、コンピュータの発達により、リスクマネー(投機資金)があっと言う間に世界を駆け巡る時代に我々は生きているわけですから、投資法も時代に合ったものに変わっていかなければ、寧ろ不自然なことだと思います。



途中経過 2003年8月16日

株をやっていると言うと、よく人からトータルで勝ってますか、負けてますか、と聞かれる。私の場合、正直に「ええ勝ってますよ」と言うが、言った後に若干違和感が残る。勝負事に限らず物事には、始まりがあり終わりがある。勝負の途中で勝ったの負けたの論じても大した意味は無いと思います。株をやめた日に初めて勝ったか負けたかが決定する訳で途中での上下を聞かれても、困ると言うのが本音ですかね。10年間の儲けが1日で吹っ飛ぶこともあれば、またその逆もあるからです。

人生も同じで、他人に貴方の人生は今までトータルで勝ってますか、負けてますか、などとふつう聞かないですよね。人生も死ぬまで勝負は継続しているのだから、同じ理屈です。

目先の浮き沈みなど関係ありません。ただ最後に「いろいろ有ったけど人生も株もちょっと勝ち越しだったな」と言いたいものです。