相変わらず人気が無い株式投資だが/アクセルとブレーキ

今週の独り言




相変わらず人気が無い株式投資だが 2003年12月20日

先日、証券広報センターが行った調査によりますと株式投資に興味が無いと答えた世帯は85.4%と非常に高い数値になりました。調査は10,000世帯を無作為に抽出したもので信頼性は高いと思います。ではなぜ興味が無いのかの内訳は以下の通りです。

①株式投資にまわす資金が無い 55.9%

②株式投資がよくわからない 42.3%

③経済状況からみて株式投資をやる時期ではない 30.4%

私なりにこの結果を分析すると、①の資金が無いと言うのは明らかな言い訳ですね。国債は売り出せばあっと言う間に完売ですし、株式投資は大金がないと始められないと言う思い込みは②に通じるものがあります。③の人に関しては実際に話をしてみないと分からないのですが、ではどのような環境が投資に適していると言うのでしょうか? 日経平均が3万になれば投資に適した時期とでも言うのかな。結局このグループも②なんだと思います。

今年になり株を始めましたと言うメールを沢山頂いた私からすれば、この結果はちょっと意外と思う反面、やっぱりねと言う感じでした。しかし情けないですね。仮にも資本主義の国の85%の人が株に興味が無いと言うのは異常です。でも実際には興味が無いのではなく、わからないんだと私は思うのです。これは如何わしい投資顧問は多いが、投資を正しく教える機関が圧倒的に不足しているのが一つの要因だと思います。



現状と今後 2003年12月13日

日経平均、NYダウ、ナスダック比較

今年もあと僅かですね。今月になり読みづらい相場展開になってきましたので、私なりに現状の考えを纏めてみたいと思います。

上図は3市場の約半年間のチャートをグラフにしたものです。基本的にはどれも右肩上がりですが、NYダウは非常にゆっくり上げているのが見て取れます。今週になって10,000Pを回復したNYダウは買われ過ぎとの意見もありますが、さまざまな悪材料をこなして騰がって来ている相場ですから、ITバブルの様な過熱感はあまり感じません。対して日経平均は11月まで凄い勢いで騰がって来ましたが、少しやり過ぎた反動と円高の影響が今出ているところでしょう。

一般的に言われているサイクルに金融相場→業績相場→逆金融相場→逆業績相場というのがありますが、現在の日本は銀行・ソフトバンクに代表される金融相場が終わり業績相場に移ろうとしているところだと思います。アメリカはもう既に業績相場に入っていて、かなり先食いした感もありますが、ただ今後弱含んでも急落と言う形にはならないと思っています。日本は円高で主役の交代が出来ず現在伸び悩んでいますが、それほど悲観はしていません。ただもう少し時間が必要でしょう。



アクセルとブレーキ 2003年11月29日

最近、むかし買った投資関係の本を読んでいるのですが、改めて読み返してみるといろんなことが見えてきます。マーケットの魔術師に登場する優れたトレーダーに共通するのは、アクセルとブレーキの使い方が実に上手いことです。ここ一番でアクセルを踏める神経とスキルを持っているかどうかが、普通のトレーダーと彼等との違いのようです。またアクセルだけでなく、ブレーキをかける技術も同じように素晴らしい。
車
我々は上り坂になってもなかなかアクセルを踏めずモタモタしてしまいますし、逆に下り坂でアクセルを踏んで事故を起こしたりと散々な結果になりがちです。車の運転などは経験を積めば誰でもある程度は上手くなれますが、投資はスキルだけではなく神経も重要な要素ですので尚更難しいのでしょう。