エリオット波動理論の見方・ポイント

エリオット波動理論


エリオット波動理論の基本的な考え方
エリオット波動はR.N.エリオット氏の理論で、相場というのはフィボナッチ数のもと一定の基本的リズムがあると考えました。それは、5つの上昇波と3つの下降波で構成され、合計8つの波をもって、それが1つの周期となり、そのパターンで相場は展開するとしたのです。



エリオット波動は、上昇1波、下降1波で構成されるスーパーサイクルという一循環があり、これは上昇5波の下降3波の8つの波でサイクルと成り、これは下降13波、上昇21波の計34波のプライマリーとなります。更にこれは下降55波、上昇88波の計144波のインターミディエートになるとしています。この波の数はフィボナッチ数となります。

では、基本パターンを見てみましょう。
エリオット波動(基本パターン)
波1・3.5は衝撃波(impuls waves) 波2.4は修正波(corrective waves)と言われ、波2は波1を修正し、波4は波3を修正する。そして1・2・3・4・5の連続はa・b・cによって修正されます。これで1つのサイクルが終わるのです。その他に、エクステンションと言うのがあり、波1・波3・波5が、さらに5つの波に分かれて延長することもあります。


基本波動パターンの分解
波1のチャート
・相場の起点となる波。
・エクステンション(5波に分かれる)する場合がある。
・波2が波1を下回らないことで、この波を確認することになる。

波2のチャート
・波1の38.2%、61.8%押しをすることが多い。
・フラットかジクザグ型の3波動の構成となるが、a波=c波となることが多い。
・波1の4波レベルまで押すことがある。

波3のチャート
・衝撃波の中で最も強力な波動。
・5波にエクステンションする場合あり。
・波1の1.618倍となる場合あり。
・途中ギャップを生じる場合あり。

波4のチャート
・波3の38.2%押し、または波3の4波までの押しもある。
・フラットかジクザグ型では、a波=c波となることが多く、トライアングルになることもある。
・波2と同じ長さになることも多い。
波1と波4が重なることはない

波5のチャート
・波1と同じ長さや1~3波の61.8%の長さとなることがある。
・エクステンションする場合あり。斜型のトライアングルを作ることもある。
・波3の高値を抜けないフェイラー(未達成)も有り得る。

a波、b波、c波のチャート
波A
・3波構成だとフラットかイレギュラーフラット型。
・5波だとジグザク型。
波B
・波Aの初めまで戻ればフラット型でA波を超えればイレギュラーで波Aの1.382倍となることがある。
・ジグザク型だと波Aの38.2%、50%、61.8%のいずれかに戻ることが多い。
・基本的に3波構成だが、たまにトライアングルとなる。
波C
・フラットかジグザグ型だと波Aと同じ長さになるが、イレギュラーフラットだと波Aの1.618倍になることがある。



注意点
・エリオット波動理論は、市場平均を想定しており、個別銘柄ではあまり機能しない。

・波動を見る者の主観(強気か弱気)が強く影響する。例えばある下落局面の波動を強気の人が見た場合、波動の期間を大きく取ったりして上昇波動の中の調整とするが、逆に弱気な人が見た場合は、また違った見解になることもある。


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