板の厚いほうへ動くの解説

相場格言集

板の厚いほうへ動く


格言解説
昔は証券会社に電話をしなければ、板の状況など分かりませんでしたが、現在はネット証券に口座を開けば、誰でも板が見られるようになりました。

今回はその板に関して「板の厚いほうへ動く」という、格言というかジンクスを主観で述べてみたいと思います。

まず小型株の板に関しては、個人でも操作できる(見せ玉は禁止されているが)レベルなので問題外とします。先物や大型株に関して話をすると、普通は上に売り板が多いと、見た感じ上がって行きそうもないと思えます。実際、上がって行かないときが多い。しかし、大口の投資家がポジションを作る時や先物で仕掛ける時などは、板に注文をベタベタに並べるようなことはせず、上にある売り板に直接ぶつけてきます。そして節目、だいたい節目を含め、その前後で指値をしている人が多いので板は厚いのですが、例えば節目の10,000円などの売り玉を喰ってしまうと、今度は売り方のストップロスが入り、更に追い打ちをかけるように買いを入れ値段を飛ばします。これは逆に買い板が多い時も同じ理屈です。その時のインパクトが大きいので、板の厚いほうへ動いているように見えるのです。テクニカル上の節目に近づくと、こうした買い方と売り方のせめぎ合いがよく見られます。

そもそも、なにか材料が出た時や相場に勢いがある時は、板など関係ありません。「板の厚いほうへ動く」と断言するには、少なくとも8割以上の確率がなければ説得力がありません。しかし、板を見ている人なら分かりますが、とてもそんな確率では動いてはいません。せいぜい5:5くらいですね。反論のある方もいるでしょうが、「板の厚いほうへ動く」というのは、都市伝説の一つというのが結論です。



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