FXの仕組みと魅力を解説

FX通貨証拠金取引入門


FX通貨証拠金取引とは


通貨証拠金取引とは今までインターバンク市場(銀行間)で行われていた100万ドル(1億円)単位の為替取引を、1万ドル単位に小口化して、一般の個人投資家が10万円程度の証拠金で取引に参加できるように設計されたものです。通貨証拠金取引のメリットは・レバレッジ効果・安価な取引手数料・スワップポイントなどがあげられます。

為替市場は株式市場を遥かに超える巨大マーケットであり、魅力溢れる市場です。しかし為替取引は、個人が決して踏み込むこが出来ないプロのテリトリーでした。そう言う意味では個人が参加できるようになったFX取引は画期的な商品と言えるでしょう。ですが、通貨証拠金取引は法律の整備が遅れて、一部の悪徳業者による詐欺まがいの行為がテレビ等で報道されたことにより、ダーティーなイメージが先行してしまったのは残念なことです。我々個人投資家は取引業者を確りと選定し、取引内容を理解し、リスクと上手く付き合えば、通貨証拠金取引は株式取引同様、資産運用に有益なツールと成り得るでしょう。
商品 レバレッジ 資金効率 リスク
外貨預金 1倍 悪い~良い 低い~高い
株(現物取引) 1倍
株(信用取引 3倍
株(225先物) 10倍
商品先物取引 20~36倍
FX 10~100倍

売買の種類・ 取引の計算例・ 通貨ペア


■売買の種類
株と同じで以下の4つがあります。
売買の種類
取引の計算例
ドル・ロング(ドルを買った場合)レバレッジ10倍
通貨ペア:米ドル/円 1ドル=108.50円で10万ドル(10枚) 証拠金=1,000,000円

利益相場が予想通り動き115円で決済。
売値  買値 売買差益
115.00円 - 108.50円 ×100,000ドル= +650,000円
手数料(往) 手数料(復) 手数料合計
0.01 + 0.01 ×100,000ドル= -20,000円
+650,000円 + -20,000円 受け取り利益=+630,000円

損失相場が予想と逆に動き102円で決済。
売値  買値 売買差益
102.00円 - 108.50円 ×100,000ドル= -650,000円
手数料(往) 手数料(復) 手数料合計
0.01 + 0.01 ×100,000ドル= -20,000円
-650,000円 + -20,000円 受け取り利益=-670,000円
*この他にスワップポイントの受け払いが生じる。

通貨ぺア
これは取引する業者によって違いますが米ドル⇔円だけでなく、ユーロ⇔円・豪ドル⇔円・ポンド⇔円・ユーロ⇔米ドルなどがあります。

スワップポイントとは


スワップ・ポイントとは、通貨を交換したことによって生ずる2通貨間の金利差調整のことを言い、その調整量分をスワップポイントと言います。現在、日本は低金利ですから自国の通貨より金利の高いドルを買った場合、スワップポイントを受け取り、反対にドルを売った場合は支払うことになります。例えば月曜日に10万ドルの新規買いをし、スワップポイントの受取が100円(1万ドルあたり)の場合、火曜日に1000円、水曜日にも1000円と毎日スワップポイントが貰えます。

スワップポイントは2国間の金利差で変動します。
2国間の金利差(スワップポイント)が拡大すると、受取り(支払い)が多くなる。
2国間の金利差(スワップポイント)が縮小すると、受取り(支払い)が少なくなる。

スポット取引(ロールオーバー)

インタ-バンク市場の為替取引では、直物(スポット)と先物(フォワ-ド)の2つがあり、現時点で通貨の交換を行うのが直物(スポット)取引、将来のある期日で通貨の交換を行うのが先物(フォワード)取引となります。通常、インターバンク市場の直物(スポット)取引は、取引を行って2営業日後に決済を行うルールとなっています。

しかし、個人がスポット取引を行った場合、2営業日後に決済するルールでは投資家にとって使い勝手が良くありません。そこで通貨証拠金取引(FX)では2営業日後の決済日を延長(ロールオーバー)する事で無期限に取引できるようになっています。このロールオーバーは取引業者が自動的に行いますので、私たちはなにもすることはありません。勿論、手数料も無料です。
ロールオーバーのイメージ図

FXは外貨預金や外貨建てMMFよりお得!!


FXの魅力
FXは危険でも難しい取引でもありません。もしレバレッジを効かせるのが嫌なら外貨預金と同じレバレッジ1倍でやれば良いのです。それじゃあ同じじゃないか? いいえ違います。考えて見て下さい、例えば銀行の外貨預金は1ドルあたり往復で2円の手数料を取られます。これはデカイですよ。1ドルが2円の円安にならないと為替益がでないのですから大変です。

証券会社の外貨建てMMFは1ドルあたり往復で50銭ぐらいの手数料ですが、FXと比べるとこれでもまだ高いですね。また、これらは常に買いからしか入れませんし、夜に為替が突然動いても会社の営業時間外は受け付けてくれません。対してFXは24時間取引でき、1ドル往復で20銭程度の手数料で、買いからも売りからも入れます。また現在、円より金利の高いドルを買うと、スワップポイントも毎日受け取れるのです。どうですか結構お得でしょ。FXはこのような使い方もできるのです。

レバレッジレバレッジ取引はF1
あまり良いとこばかり書いても誤解されるので、最後にリスクについても書いておきます。為替取引は取引所が存在しないので、株や商品先物のように値幅制限がありません。国際情勢に大きな変化があったときは、為替も大きく動きます。通貨証拠金取引(FX)の魅力は高レバレッジ取引ですが、同時にそれが高いリスクになるとこを忘れてはいけません。レバレッジ取引は金が増えるのも減るのもF1並みのスピードです。しかも為替は24時間、貴方が寝ている間も動いている訳ですから、フルレバレッジでストップロスも掛けずに放置しておくのは、かなり危険な行為と言えるでしょう。



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