本日の株式相場概況と無駄話

マーケットトーク




2010年7月1日 日経平均株価9,191.60(-191.04)
米国株は、ADP雇用統計は大きく下振れしたものの、株は概ねプラスサイドで推移していた。しかし、ムーディーズによるスペイン格付けの見直しを材料に引けかけ売られる。もっともらしい後講釈だが、S&Pとフィッチは既にスペインを格下げしており、ムーディーズも時間の問題だったことを考えると、これが直接売り材料になったというのは随分まぬけな話です。結局のところ市場心理などこのようなものであり、4月まではどんな悪い材料が出ても上げるだけの株式市場だったが、今はどんな小さな不安材料でも拡大解釈して売りにしている。

東京市場は、日銀短観のポジティブ・サプライズもあったが、主体性がまるでない東京市場は、海外で操作されたCMEの清算値9,200円の呪縛から逃れられず取引を終える。日経平均は、四空上昇のあとの四空下落で、25日移動平均乖離も-5.83%とオシレーター的には売ら過ぎの状態となっている。日本株はPBRから見ても十分割安な水準に達したが、ここまでダラダラ下がってきて、本日もセリング・クライマックスにはまだ程遠い動き。どこかで一度恐怖をともなう暴落がないと底入れもイメージしづらいところ。勿論、だらだらと鍋底で底入れするケースもありますが・・

本日の取引:2社 2勝 +5,700円
持ち越し:5社 買い19600株 売り0株



2010年6月30日 日経平均株価9,382.64(-188.03)
米国株は、アジア市場からの軟調な動きと消費者信頼感指数の大幅な下振れを受け急落で戻ってくる。S&P500の日足がサポートラインを下抜けたことも、市場センチメントを悪化させた。

いつものことですが、主体性のない東京市場はギャップダウンした後は、ほぼ横這いで取引を終了。もう少し売られるかと思っていたが、意外に主力株の下げが限定的であった。この辺は年金のドレッシング買いなども入っていたのではないだろうか。そうしたことで日経平均は6/9の安値レベルで膠着状態となったが、TOPIXは6/9の安値を窓を空けて下抜けており、日経平均が割高な状態になっている。

ソブリン債危機、08年の危機再発との見方は誤り ←私もこれに近い考え方で、リーマンショックを物差しとして同列に考えてしまうのは間違いで、マーケットは相当悲観的なシナリオを織り込みに行っていると思います。そうは言っても相場はいったん走り始めると必ずオーバーシュートしますし、下落が更に別な危機を誘発するので、この辺は理屈や理論など幾ら言ったところで通用しません。ただ、行き過ぎたものはいずれ修正されるにもまた事実。

本日の取引:2社 3勝 +11,500円
持ち越し:3社 買い18200株 売り0株



2010年6月29日 日経平均株価9,570.67(-123.27)
米国株は、連日の小動きで戻ってくる。東京市場は、寄り前の鉱工業生産指数が3カ月ぶりの低下も、ほぼ事前予想通りで材料にならず。日経平均は、途中に4円高を挟んでいるものの、実質的には5日続落していたということもあり、前場は自律反発となり小高く推移した。

しかし、昼休み時間中に上海市場の急落、ドバイからの悪材料、イギリスが次の金融危機に耐えられないという報道もあり、それがリスク回避の円買いとなった。後場は円高を嫌気しギャップダウンしての始まり、その後も反発することなく下げ幅を拡大して大引け。ただ、これだけ悪材料が揃った割りには、意外に主力株は底堅い動きであった。月末のドレッシングが前倒しで入っていたのか、下方硬直性が出てきたのか、ちょっと違和感のある動きであった。

日経平均は、9,500~9,400円で下げ止まり逆三尊の形となるのか、このまま下げりダブルボトムを下抜けてしまうのか、正念場に来ている

本日の取引:2社 1勝1分 +4,000円
持ち越し:2社 買い17000株 売り0株



2010年6月28日 日経平均株価9,693.94(-43.54)
週末の米国株は、ダウは小幅安、ナスダックは小幅高で戻ってくる。G20に関しては、良くいえば各国の主張を盛り込み無難に纏めた内容。悪くいえば面倒なことは全部先送り。市場を意識して数値目標(日本は例外)を出したものの、現状マーケットが直面している危機感とは、かなり乖離していると言わざるを得ない。

東京市場は、本日もまったく動けず、開店休業状態。指数の下げ幅以上に内容は悪い。それでも売りが多いというよりか、買いがショート・カバー以外殆ど無いと言った方が適切かも知れません。今週は米国で雇用統計など各種経済指標が多く発表される、仮に足元の数字がそれなりでも、マーケットは既に欧州の緊縮財政、中国などアジアの金融引き締めによる景気後退の方を意識し始めているので、市場がどのような反応になるかは微妙なところです。もっとも今後景気後退するにしても、リーマン・ショック時のような急激なリセッションは考えづらいので、いいところまで織り込まれてきているなとは思っています。

本日の取引:2社 +8,000円
持ち越し:3社 買い19200株 売り0株



2010年6月25日 日経平均株価9,737.48(-190.86)
米国株は、特に目新しい悪材料はなかったが、直近の雇用・住宅指標の弱さやギリシャのCDSスプレッドが過去最高になるなど、引き続き欧州不安がリスク回避の流れとなり、大幅安で戻ってくる。

東京市場は、ギャップダウンした後は、薄商いの中ジリジリと下げ幅を拡大し、230円安までつけた後、若干下げ渋り大引けとなった。ソニー・トヨタなど主力株に年初来安値を更新するものが多く、指数の下げ幅以上に地合いが弱い。チャートも25日移動平均をあっさり割り込んでしまい、週明けここを早急に回復できないと、6月11日の窓を埋めが意識される。しかし、運用先が無いと言っても、財政赤字国の債券がここまで買われ、リーマン・ショックでも黒字を維持した企業の株が売られている状況は、ファイナンス理論から言えば有り得ないことです。まあ、理論通り行かないのが株ですが、国・企業・個人とある意味みんな思考停止状態になっている感じですね。

揚げ足を取るつもりはないが、相場が下がるたびに先行き不透明・・・ という解説はやめて欲しい。先行きなんてものは相場に限らず常に不透明。だから面白い。

本日の取引:買いのみ
持ち越し:3社 買い19200株 売り0株



2010年6月24日 日経平均株価9,928.34(+4.64)
米国株は、5月の新規住宅販売が事前予想を大幅に下回り売り先行の始まり、ただFOMCの声明文が出口戦略の後退と受け止められ、株には買い戻しが入り、ほぼ変わらずで戻ってくる。

日経平均は、昨日大きく下がっていたのもありますが、円高が進行した割りには健闘し小幅高で取引を終える。ザラ場は云うまでもありませんが、大きな売りもないが、リスクを取る買い手もいない状況で、本日も株式市場は殆ど仮死状態であった。

日本の10年国債利回りがリーマン・ショックの時を超える、1.14%と2003年8月18日以来の低水準を記録した。リスク回避の流れが続いているところに、世界的広がりを見せる緊縮財政もあり、債券しか買うものがないと言ったところか。若干、行き過ぎているとは思いますが、トレンドになっているので、まだこの流れは続くかも知れません。ただ、今後アメリカと中国が舵取りを間違えなければ、株価はある程度の景気後退は既に織り込んだ水準になっていますから、きっかけ待ちと言える。

本日の取引:1社 2勝 +7,300円
持ち越し:3社 買い18200株 売り0株



2010年6月23日 日経平均株価9,923.70(-189.19)
米国株は、5月の中古住宅販売が事前予想を下回ったこともありますが、S&P500が200日移動平均を再び下回ったことで、引けにかけ見切り売りが加速した。欧州ソブリン・リスクは慢性化した問題なので、おいておくとしても、世界的な緊縮財政の流れにプラスして頼みの米国の経済が悪くなってくると、ポジティブな材料を探すのが大変になってきます。またツイッターにも書きましたが、ギリシャ悲劇を見て背に腹は代えられないと言っても、先進国の行き過ぎた緊縮財政競争は薬で持ちこたえていた病人に、いきなり薬を抜けと言っているようなもので、非常に危険なものを感じます。

日経平均は、米株安を受け心理的節目の10,000円を跨ぎギャップダウンしての始まり。その後は相変わらず商いも薄く終日ほぼ横這い。円高で輸出関連が大きく売られ、内需ディフェンシブ系が比較的底堅いリバランス中心の動きであった。今晩も米国は住宅関連の指標が控えており、弱い数字が出ることは分かっていますが、改めて株売りに繋がるのか予断を許さないところ。日経平均は4空もあけた後ですから、この程度の下げは想定内といえる。あとは9,800円レベルにある25日移動平均が試される。

本日の取引:買いのみ
持ち越し:3社 買い17400株 売り0株



2010年6月22日 日経平均株価10,112.89(-125.12)
米国株は、人民元改革期待から上昇して始まったものの、根強い欧州不安からユーロが下落に転じると、ハイテク主導でダウ・ナスダックとも下落に転じた。昨日の東京市場が、あまりにもいいとこ取りで上げ過ぎだったので、むしろNYの反応の方が正常と言えるでしょう。

日経平均は、昨日の上げを考えれば寄りで150円ぐらいギャップダウンしても文句が言えないところでしたが、前場は意外に値持ちが良かった。後場は為替が円高に振れ始めると、日経平均もジリジリと下げ幅を拡大して大引け。商いは相変わらず低調であった。200日移動平均を手前に押し戻された形で、心理的節目の10,000円をサポートに再び仕切り直し。

永谷園 (2899)が一場所1200万円出していた、大相撲の懸賞を中止とすると発表し逆行高となった。まあ、ここまで酷いと会社のカネを使うのは株主の理解が得られないので、懸賞を中止するのは適切な措置と言える。

本日の取引:1社 3勝1敗 +4,800円
持ち越し:3社 買い14200株 売り0株



2010年6月21日 日経平均株価10,238.01(+242.99)
週末の米国株は小動きで戻ってくる。今日は19日に中国が人民元弾力化を発表したニュースにつきますね。当初は円高懸念などもあったものの、あけてみれば為替は落ち着いた動きで、これで中国経済が活性化するという、いいとこ取り相場となり、日経平均は大幅反発となった。また、ドルが全面安となったことで、グローベックスが堅調に推移し、日本株は今晩の米株の大幅高を先取りした。ちょっと首を傾げたくもなりますが、まあ、5月があまりにも悪いとこ取り相場だったので、これも形かなと思います。しかし、最近の市場センチメントは、ほんとうに極端から極端に振れますね。

日経平均は、200日移動平均が10,302円、10,200~10,300円は価格帯出来高も多い水準ですから、売買がかみ合ってくるここから上が正念場。

本日の取引:2社 2勝 +14,000円
持ち越し:3社 買い14400株 売り0株




2010年6月18日 日経平均株価9,995.02(-4.38)
米国株は、雇用関係やフィラデルフィア連銀製造業景気指数が悪く軟調に推移したが、スペインの長期国債入札が無事通過し、ユーロ高が買い戻されたことで引けにかけては小幅高に切り返す。

東京市場は、本日もまるで売買がかみ合わず、無気力相撲ならぬ無気力相場となった。三空を空けたあと、小幅に2日続落ですから弱いというわけでもありませんが、いかんせんこの出来高ではお話になりません。チャート的には基準線と転換線の間で暫く揉み合って、どちらかに放れるというイメージでしょうか。

本日の取引:2社 2勝 +10,000円
持ち越し:3社 買い16100株 売り0株



2010年6月17日 日経平均株価9,999.40(-67.75)
米国株は、住宅着工が事前予想を下回ったことから、売り先行の始まりも、徐々に持ち直しほぼ変わらずで戻ってくる。

東京市場は、米国の写真相場で殆ど動けず、終日10,000円の攻防で膠着感を強めた。米国が小動きの時点で、今日も動かないことは分かっていましたが、それ以上に動かなかったという感じですね。こういう無気力な相場が続くと、こっちまで無気力になってきます。

資本主義を批判する者は投資家の近視眼を攻撃する。しかし資本主義の擁護者でさえ、株式市場の集中力のなさは金魚並みと認めざるを得まい。日経記事の(2010年6月17日付 英フィナンシャル・タイムズ紙「The Short View」) そうですかね。私は楽観論者も悲観論者もどちらも行き過ぎていると思いますけどね。スペインのストレステストがまもなく発表されるそうです。個別銀行の情報まで提供されるかは分かりませんが、市場がどう反応するのか、後に続く国にも大きく影響するので注目です。

本日の取引:1社 1勝 +12,000円
持ち越し:2社 買い16000株 売り0株



2010年6月16日 日経平均株価10,067.15(+179.26)
米国株は大幅に反発。NYダウ・S&P500も200日移動平均を回復し、ほぼ年初の水準に回復。ドイツDAXは年初来高値に近づいている。円高の影響とは言え、どれだけ日本株が異常に売られているかが分かるというもの。ただ、昨日は悪材料を無視したことも確かで、米住宅市場指数は5月から5ポイント低下し市場予想を大きく上回る悪化、ユーロ安でホクホク状態の筈のドイツの景気期待指数も大幅悪化と、徐々にソブリン問題が効いてきているのは気になるところ。

日経平均は、米株の上昇に右へ倣えで大きくギャップアップしての始まり。その後はお決まりの膠着状態となり、先物の前場の値幅は僅か30円、後場はいくらか動いたもののザラ場は相変わらずの主体性のない日本らしい動きに終始した。今日の上昇にしても主力株への買い戻しが殆どで、全体を俯瞰すればそれほど強い動きとも思えません。日経平均のチャートは三空となり、取りあえず一服入ってもいいところ、まあそれも米国次第なんですが・・・ 明日以降、売り込まれた個別株に見直し買いが回ってくるのかに注目したい。

本日の取引:2社 2勝 +15,000円
持ち越し:2社 買い16000株 売り0株



2010年6月15日 日経平均株価9,887.89(+8.04)
米国株は、引けにかけ売られダウは反落、ナスダックは小幅続伸で戻ってくる。今更ですがムーディーズがギリシャ国債を4段階引き下げ「ジャンク」級としました。これで再び欧州不安が広がり、米株が下がったとか本気で言っている人がいるとも思えませんが、直近の上昇に対する利益確定売りの口実にされたのは確かでしょう。ただ、今までと違うのはユーロ売りが限定的だった点で、ワールドカップ効果かは分かりませんが、悪材料に対して投機筋の反応も鈍くなってきました。

日経平均は、始まる前からある程度予想されていましたが、昨日に引き続き超閑散相場。特にコメントもありませんが、3月初めもこのような薄商いがあり、そのご株価は上に行ったので、あまり莫迦にしない方がいいのかも知れません。

東証にアローヘッドが導入される前、これで米国市場と互角になった素晴らしいとか、また個人のデイトレーダーは商売が出来なくなるとか言われていたが、私は出来高が変わらないのだから何も影響がない、それより市場を活性化する方が先であると、このページに書いた。現状の閑散相場を見ていただければ、何おか言わんやである。入力ミスによる誤発注があったときだけ超高速システムの恩恵というか悪影響を受けるのであれば、アローヘッドなど全くもって無用の長物である。

本日の取引:2社 2勝2分 +8,000円
持ち越し:2社 買い17000株 売り0株



2010年6月14日 日経平均株価9,879.85(+174.60)
週末の米国株高や為替などの外部環境の落ち着きから、主力株が買い戻され、日経平均は3日続伸。3日での上げ幅は440円となった。今日はギャップアップした後は、殆ど横這いで売買代金は1兆円割れの超薄商い。薄商い=悪い、ということではありませんが、ザラ場派は非常にやりずらい相場。25日移動平均が9,881円でここを超えて行くには、もう少しエネルギーが必要。

マーケットの魔術師で誰が言っていたのか忘れましたが、指値が入ると嫌な気分になると言っているトレーダーがいました。名言ですね。実際やっている人にしか理解できないこの感覚・・・

ワールドカップ中は、サッカーに夢中で欧州から悪材料が出ないなんて、漫画みたいな話も有り得ますかね。だとしたら所詮その程度の危機だったということで・・・ 

本日の取引:2社 2勝 +17,000円
持ち越し:2社 買い17000株 売り0株



2010年6月11日 日経平均株価9,705.25(+162.60)
米国株は、中国の輸出増やスペイン国債の入札への需要が堅調だったことを受け、大幅続伸で戻ってくる。

東京市場は、CMEにさや寄せする形で大きくギャップアップしての始まり。SQ値は9747円59銭と高く決まったが、ここを抜いていったんは上に行ったので幻のSQ値は回避となった。ただ、終値でSQ値を維持することは出来ず、戻りの弱さも目立った。もっとも、これだけ下がった後は日柄整理は必須条件ですから、そうネガティブなことでもありません。

いまや金融界の敵となっている、亀井金融・郵政改革相の辞任は素直にポジティブ材料になりました。亀井静香ほどの政治家の辞任をポジティブ材料なんて言いたくはないのですが、自民党を出た後の彼の行動は常軌を逸したところがあります。ただ、連立政権には残り郵政は先送りしただけですから、現状は何も変わっていません。これが選挙後にどうなるかは、株価の予測より難しく何とも言えませんね。

本日の取引:2社 2勝 +8,000円
持ち越し:3社 買い17100株 売り0株