本日の株式相場概況と無駄話

マーケットトーク




2009年8月13日 日経平均株価10,517.19(+82.19)
FOMCは特にサプライズはなく、米国株は反発して戻ってくる。東京市場は相変わらずの夏枯れ相場。先物もオプションSQを意識した安定操作で動きはなし。SQ後に多少動きが出てくるのかに注目。裁定買い残はかなり積み上がってきましたが、まだ増加傾向は継続している。まだ上をやるのか、なにかの材料で一気に裁定解消売りが始まるのか、裁定残の動向には注意しておきたい。

本日の取引:1社 2勝1分 +5,000円
持ち越し:カイ2社 5000株



2009年8月12日 日経平均株価10,435.00(-150.46)
米国株は続落で戻ってくる。前場はオプションSQを意識した10,500円で一進一退の動きを続けていたが、円高進行とともに後場は下げ幅を拡大した。基本的にはFOMC声明を控え、昨日同様、夏枯れ相場と言ったところ。それでも10,500円からそれほど乖離したわけではないので、下げてもしぶとい動きだったとも言えます。

明日はFOMCを受けての米国市場次第。しかし、現在のファンダメンタルズから考えれば、株価はとんでもなく高い値段になっていますね。結局、バブル崩壊を再度バブルを創って精算しようとしている訳ですから、今回のFOMCで出口戦略を強調するようなことは、まだやらない(まだ出来ない)と思いますけどね。ただ、直近調子に乗って株価を上げ過ぎましたから、牽制球みたいなものは出るかも知れません。

本日の取引:1社 2勝 +8,000円
持ち越し:カイ2社 6000株



2009年8月11日 日経平均株価10,585.46(+61.20)
米国株は利食いに押され小幅安で戻ってくる。東京市場は外国人が夏休みで参加者が減少するなか、個人の中小型株物色を中心に堅調に推移した。

日経平均は週末のオプションSQを控え10,500円を死守したい向きがいるようで、昨日からこのラインにくると急に先物に買いが入ってくる。ただ、上にもやる気がない状態であり、FOMCで多少振らされるにしても、指数は週末までダラダラした動きが続きそう。当面、材料株物色が中心の相場か。

本日の取引:買いのみ
持ち越し:カイ2社 4000株



2009年8月10日 日経平均株価10,524.26(+112.17)
日経平均は続伸。米雇用統計は-24.7万人と強い内容で米株は上昇して戻ってくる。ただ、ゴールドマンなどが事前に予想していた数字と同じで、株価の反応は限定的だった。むしろ反応したのは為替の方で、日経平均は円安を好感して上げたと言った方が適切でしょう。

株価は既に景気回復期待とか言うレベルではなくなってきているで、オプションSQに向けて先物主導で踏み上げるか、高値波乱となり急落するか、際どいところにきているように感じる。

本日の取引:1社 1勝 +12,000円
持ち越し:カイ1社 2000株



2009年8月7日 日経平均株価10,412.09 (+24.00)
日経平均は小幅に続伸。米国株が続落で戻ってきて、今晩の雇用統計への不安などから3桁の下落に成る場面もあったが、ラスト1時間ぐらいから先物に買い戻しが入り上昇に転じた。分かりづらい動きですが、雇用統計前に不安になっているのは売り方も同じですから、最後に買い戻したと云ったところではないでしょうか。東証1部の値下がり銘柄は900を超えていますから、上昇したと言っても指数だけバタバタやっていたと言う感じですね。

米雇用統計の予測中心値は-32.5万人ですが、ゴールドマンなどは-25万人と強めの数字を出している。-30万人を切れば一旦ポジティブに反応するでしょうが、株価が既に高い位置にあるので、良くても悪くても材料出尽くしになる可能性もある。市場がどう反応するかは難しいところです。

本日の取引:2社 2勝 +12,300円
持ち越し:カイ1社 4000株



2009年8月6日 日経平均株価10,388.09(+135.56)
日経平均は反発。昨日-122円と下げた割にはNYが下がらず、先物に買い戻しが入り終日堅調に推移した。先物の出来高が10万枚と多く、先物主導の買い戻しにプラスして10500円を狙う買い仕掛けも入っている感じ。米国株と連動性が薄れてきたような気もしますが、NYダウの直近3日間の動きは+115、+34、-40、日経平均は-4、+22、-122、そして今日が+135ですから、上げの順番が逆になっているだけで連動性が薄れている訳ではない。米国株が下げないなか、日経平均だけ一方的に下げるとこは考えられませんから、今日の反発は特に意外感はありません。

CTA商品投資顧問がリーマンショック後に売り込んだ分を必死で買い戻しているとの噂があります。この期に及んで買い戻しているなら、かなり下手糞な連中ですね。そんな下手糞な連中が主導して上昇している相場なら、あまり乗りたくはありません。明日は米雇用統計待ちで膠着感が強まりそう。

本日の取引:なし
持ち越し:カイ1社 4000株



2009年8月5日 日経平均株価10,252.53 (-122.48)
米国株は小高く戻ってくるが、日経平均は昨日から上値が重く、今日は久しぶりに下げらしい下げとなった。特に悪材料があったわけではないが、株価をここまでカチ上げてしまったことが、一番の悪材料とも言えます。過剰流動性を考慮しても、やり過ぎている部分の修正は当然でしょう。

米国人記者の釈放、北朝鮮への見返り提供は一切なし=米高官 金正日の笑顔を見ると、なんのお土産も持たずに行ったと言われても、全く説得力がありませんね。

本日の取引:なし
持ち越し:カイ1社 4000株



2009年8月4日 日経平均株価10,375.01(+22.54)
米国株はISM製造業景況感指数の改善などから大幅高で戻ってくる。日経平均は後場に伸び悩んだものの年初来高値を更新した。いうまでもなく相場はかなり過熱していますから、目先は調整待ち。流動性を無視すれば、小型株にはまだ割安な銘柄もあるので、その辺はまだ買えるかなと云ったところ。1年半先の回復まで織り込んだ主力株には食指は動きません。

本日の取引:1社 2勝 +16000円
持ち越し:カイ1社 4000株



2009年8月3日 日経平均株価10,352.47(-4.36)
日経平均は小幅に反落。日経先物はザラバの値幅が70円と殆ど動きがなく終日膠着状態。一方、TOPIXは銀行株などが牽引する形で21年ぶりの12連騰。しかし、いい加減この上げるだけの相場も飽きてきましたね。日経平均も7月14日から下げたのは、28日の1円と本日の4円だけですから、実質連騰が続いていると言っても過言ではないでしょう。

本日、大証にWTI原油先物ETF(1671)が上場されました。初日ということもあってか売買代金は2億4千万円と少なめ。ETFも75種類と数だけは随分増えました。投資家にしてみれば、選択肢が広がることは歓迎でしょう。ただ参加者が少なくて殆ど流動性のないEFTもありますから、上場した後のフォローも確りやって貰いたいところです。

本日の取引:1社 1勝 +8000円
持ち越し:カイ2社 6000株



2009年7月31日 日経平均株価10,356.83(+191.62)
日経平均は大幅に続伸。米国株高を受けCMEの精算値にさや寄せする始まり。その後も昨日同様、決算発表銘柄を踏み上げる動きが続き、今日はどちらかというと現物主導で上げ幅を拡大した。結局、今週下がったのは1日だけで、それも僅か1円ですから、強いと云うほかありません。利益の質とか考えれば既に割高もいいところですが、どのファンドも同じようなプログラムを使っているのか、徹底したトレンドフォローで買ってきますから、9連敗の後に上げっぱなしとか云う相場になっちゃうんですよね。まさにデジタル相場と云ったところでしょう。

7月4週の投資主体別売買動向をみると、個人投資家は、みずほとか公募株の影響もありますが、やはり利食いに動いて4100億の売り越し、外国人は3500億の買い越しとなっています。ほぼ外国人の一手買いと言ってもいいような状況です。日本の場合、トレンドを作るのは常に外国人ですから納得の数字ですね。しかし、この数字は、寄り前の外国証券経由の注文と同じようなもので(国内機関投資家が外国証券を経由して買えば外国人買いとカウント)国内機関投資家が株を売って、その資金を海外のファンドに預け、そこが日本株を買えば外国人買いですから、実際のところは、どこのマネーが流入してきているかは分かりません。ただ、外国人も母国の株高で余裕が出てきたのは確かですから、それなりに資金は入っているのでしょう。

本日の取引:1社 2勝 +15000円
持ち越し:カイ2社 8000株




2009年7月30日 日経平均株価10,165.21(+51.97)
米国株は小動きで戻ってくる。日経平均はホンダの好決算をきっかけに自動車株が急伸し、市場全体を引っ張った。

日本の決算発表はピークを向かえていますが、傾向としては、良ければ素直に急騰、予想通りでも上昇、ちょっと悪くても先行き期待で上昇、となっています。要は市場コンセンサスを下回る下方修正さえ出さなければ、なんでも買いで反応する地合いです。これは純粋な新規の買いというよりか、決算で買い戻そうと思ってた売り方を、短期資金が買いをぶつけて締め上げていると云った方が適切でしょう。銘柄によっては来期の回復どころか、2011年の大幅回復まで織り込みに行っていますから、これは幾らなんでも気が早すぎるだろうと思います。それでも買いに勢いがついていますから、売りは苦しいところです。

本日の取引:1社 3勝 +17000円
持ち越し:カイ2社 8000株



2009年7月29日 日経平均株価10,113.24(+25.98)
日経平均は小幅に反発。本日もアメリカが小動きで戻ってきたので、上にも下にもいけず、膠着感を強めた。

主力企業の決算発表は、概ね予想通りの数字で推移していますね。ただ、この程度の改善幅なら、ここまでの上昇で材料出尽くしになってもおかしくないのですが、アメリカが堅調で日本も地合いが良いので、ちょっと過剰評価されている感じ。勢いでもう一段上に振ってくるのか、下に反転するのか難しいところですが、ザラバがもう少し動いてもらわないと面白くありません。

本日の取引:2社 2勝 +11900円
持ち越し:カイ1社 4000株



2009年7月28日 日経平均株価10,087.26(-1.40)
日経平均は小幅に反落。米国株が殆ど変わらずで戻ってきたので、上にも下にも行けず、前日終値を挟んでの、ちゃぶついた動きとなった。個別では民主党のマニフェストに絡む思惑で、不動産仲介会社が売られたり、子育て関連が買われたりと云ったところ。

民主党のマニフェストを見ると、なんか笑っちゃいますね。私は自民党の支持者ではありませんが、民主党の公約通り行ったら日本は滅茶苦茶になりそうです。民主党は普通に選挙をやれば充分勝てる情勢なのに、こんな突っ込みどころ満載のマニフェストをなんでわざわざ出すんですかね? 自民党は内心ラッキーと思っているかもしれません。しかし、今の自民党では、それをチャンスに変える能力もないでしょう。

本日の取引:1社 1勝 +8,000円
持ち越し:カイ1社 4000株



2009年7月27日 日経平均株価10,088.66(+144.11)
日経平均は21年ぶり9日続伸。CMEの精算値にさや寄せする形で始まり、その後は1万円を超えたことで先物にショートカバーが入り上げ幅を拡大した。しかし、さすがに高値警戒感も出てくるレベルで、大引けは伸び悩んだ。

日本株が出遅れているなどという、ギャグのようなことを言う評論家もいますが、個人的には決算前にここまで上げてしまったのは、どうかと思いますね。本日発表された海運大手や日立建機の決算は、上方修正どころか通期下方修正です。現在、株価だけは上方修正を織り込んだ形になっていますから、このような決算が続くようだと、現在の株高はバブルとも言える実体のないものになってしまいます。日本はアメリカと違って決算発表前に株価が高い位置にきているので、この辺は要注意でしょう。もっとも理屈など通用しないのが過剰流動性相場とも言えますが。

本日の取引:1社 1勝 +4,000円
持ち越し:カイ1社 4000株



2009年7月24日 日経平均株価9,944.55(+151.61)
米国株は、ダウが大幅反発、ナスダックは17年ぶりの12連騰で戻ってくる。日経平均は、CMEの精算値にさや寄せする形で始まり、9日続伸となった。米国と比べると上値が重く伸び悩んだとも言えますが、9,000円台後半は信用買い残が急増した水準。ヤレヤレの売りを消化して売買代金も膨らんできたので悪くはありません。

しかし、アメリカに引っ張られただけとは言え、9連敗の後に8連勝というのは、なんとも意味が分かりませんね。

本日の取引:1社 1勝 +8,000円
持ち越し:カイ1社 4000株



2009年7月23日 日経平均株価9,792.94 (+69.78)
NYダウは小幅安、ナスダックは11日続伸で戻ってくる。日経平均は7日続伸。前場は先物が超薄商いで殆ど動きがなかったが、後場寄りストップロスを引っ掛けるように、一気に先物に買い仕掛けが入り、大きくギャップアップ。その後はいつものようにダラダラモードに入り大引け。

今日の動きに関しては、後場寄りの猫騙しが全てで、他には何もナシ。

本日の取引:なし
持ち越し:カイ1社 4000株



2009年7月22日 日経平均株価9,723.16(+71.14)
米国株はダウが7日続伸、ナスダックは10日続伸で戻ってくる。それにしてもアメリカは下がりませんね。そもそも業績予想を低く出しておいて、それを上回ったからと言っては上げ、金融機関に至っては、時価会計を緩くして好決算を捏造しているだけですから、どうなのかと思いますね。まあ、それでも上げてしまうところがアメリカのアメリカたる所以なんですがね。

日経平均は米国の写真相場となり続伸。ダラダラ9日下がった後は、今度はダラダラと6日続伸。なんかやりずらい相場ですね。

皆既日食には、あいにくの天気でしたが、硫黄島では観られたようです。

本日の取引:なし
持ち越し:カイ1社 4000株



2009年7月21日 日経平均株価9,652.02(+256.70)
連休中も米国株は上げ続け、ダウは6日続伸、ナスダックは11年ぶりの9日続伸で戻ってくる。CITグループも主要債権者からの緊急融資で当面の破綻は回避できる見通しとなった。ただ、CITが今後2,800億円の10%の金利を払い、事業を継続して行くことが出来るのかは、かなり疑問ですがね。

東京市場は米国株高を受け全面高の展開。前場は上げ幅を縮小する場面もあったが、大引け間際に日中のレンジや基準線などのテクニカルポイントを上抜けたことで、先物のショートカバーを巻きこみ高値引けとなった。ただ、商いは薄く力強さはなかった。結局、米国頼みの展開ですが、米国は決算前にかなり下がっていて、決算発表とともに上昇に転じた訳で、日本はこれから決算発表が本格化してくるので、米国につられて好決算を先どってしまうと決算発表は逆に要注意になります。

NHKでやっていたマネー資本主義をみた方は多いと思いますが、個人的な感想を言えば、結局なにも変わっていないし、これからもバブルは起き(既に始まっている)より大きな破裂があるということを再認識させられた。金融に規制を入れる話は、現在進行形で行われていますが、FRBビュー・BISビューなどと言われる、金融政策のベクトルを各国が合わせるなどということは、実際には不可能な訳ですから、根本が変わらなければ枝葉をちょっといじっても、何も変わらないでしょう。

FRBビュー・BISビューに関しては、去年のリーマンショック前に私が書いたものを参考で載せておきます。マーケットトーク2008年4月23日

日銀総裁の白川氏が、よく話しに出す、各国中央銀行の政策観点を表した、FRBビュー・BISビューというのがあります。FRBビューとは、バブルだろうがなんだろうが、マーケットには介入しない方針をいい、実際に危機が起きてから行動すれば良いという考え方。一方、BISビューとは、危機(バブル)が起こる前にマーケットに介入するという考え方です。アメリカは勿論、FRBビューで、欧州・日本はBISビューということになっています。

これはどちらが良いか悪いかは難しい問題で、マーケットを放置し過ぎれば、今回のサブプライムのような問題を引き起こしますし、逆に規制が過ぎれば資本主義が持つダイナミズムが失われてしまいます。ただ、今回のサブプライムの問題をきっかけに、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で4,500兆円、金融派生商品の想定元本、5京円などという天文学的な数字を認識させられた訳で、もしサブプライムという小さな瑕疵がCDS市場に飛び火したら、FRBビューなどで対応できる限界を超えてしまいます。バーナンキにしても、このとんでもない数字に怯え、インフレなど無視して、バブルの清算を再度バブルを起こすような金融政策で処理するしかありませんでした。

今回はこれで上手く乗り切れたとしても、肥大化した市場は今後も残る訳で、時限爆弾を抱えながら進むことになります。個人的にはFRBビューを全否定まではしませんが、なにがしかの規制・抑制策はあって然るべきだと考えます。

本日の取引:1社 1勝 +5,000円
持ち越し:カイ1社 4000株