本日の株式相場概況と無駄話

マーケットトーク



2008年2月22日 日経平均株価13,500.46(-187.82)
米国株はマクロ経済指標の悪化を受け反落。米株はドル安効果もあり、ミクロから見た企業業績は好調ですが、物価上昇とマクロ経済の悪化が鮮明になっており、両者の綱引きから株価が一進一退の状態になっている。日経平均はCMEにサヤ寄せした後は、方向感なく終日揉み合いで終了。2月の日経平均のヒストリカルボラは高止まりが続いており、そろそろどちらかにトレンドが出てもいい頃。

本日の東証1部の値下がり率1位は家族間通話を無料にしたKDDI。クレディ・スイス証券の早川仁アナリストは「通話無料の対象を家族間に限定し加入者間に踏み込めなかったことは中途半端と言わざるを得ず、ソフトバンクモバイルの競争優位は崩れそうにない。一方で、今回の無料サービスは(来期に)250億円近い減益要因となる見込みであり、プラス要素がほとんどない」と厳しい評価。

個人的にはSBが携帯に参入して以来、通信セクターは投資もトレードも対象外にしているのですが、ひとこと言わせて貰えば、SBがホワイトプランを打ち出した時に、ドコモとKDDIは安易な価格競争はしないと様子見でした。その結果シェアを喰われたうえにズルズルと価格競争にも巻き込まれているのですから、戦略ミスと言わざる得ないでしょう。なぜ最初に叩かなかったのか不思議でなりません。孫正義という稀代の相場師を相手にする場合、ツーリトル・ツーレイトではやられ放題になってしまいます。刺し違えるぐらいの覚悟がなければ、シェアは今後も喰われ続けるでしょう。もっともサラリーマン社長にそれを期待するのも無理な話ですが。

本日の取引:なし
持ち越し:1社 買い2,000株 売り1,000株




2008年2月21日 日経平均株価13,688.28(+377.91)
日経平均は大幅に反発。下落を見込んでいた米国株が下がらず、と言ってもCPIは予想より上ブレるし、なんで騰がったのかも意味不明ですがね。ただ、こうなれば昨日過剰に売り込んだ分が買い戻されるのは自然な流れ。まあ、現物の売買はさほど盛り上がってなく、先物をやってない人にとっては、昨日の急落も、本日の急騰も、あまり関係なかった感じ。NYダウのチャートも綺麗な三角保合になっていますから、どちらに放れるかで日本株の方向性も決るんでしょう。

本日の取引:2勝 +16,400円
持ち越し:1社 買い2,000株



2008年2月20日 日経平均株価13,310.37(-447.54)
日経平均は大幅に反落。昨日の米国株は堅調に始まるも、原油先物が再び100ドル台に乗ったことで、引けにかけ反落。日経平均は朝方は買戻しが続いていたこともあり小幅安でしたが、後場になると雰囲気が一変、きっかけはアジア株安、米投資ファンドのCP返済延期による金融収縮懸念などと言われてますが、結局戻り高値を抜けなかったことで、買戻しの勢いが失速し、そこを上手く売り仕掛けられたということでしょう。

大幅安といっても三角保合の範囲内ですから、これでセンチメントが一気に悪化したという感じはまだ無い。ただ、厚みのない市場ですから日経平均の500円ぐらいは簡単に動いてしまいますから、予断を許さないところです。

OPECの減産で原油が100ドル台に定着してくるようだと、省エネ技術や代替エネルギーの開発に拍車がかかるでしょうね。OPECも今はよくても、自分で自分の首を絞めることになるでしょう。

本日の取引:2勝 +12,000円
持ち越し:1社 買い2,000株 



2008年2月19日 日経平均株価13,757.91(+122.51)
日経平均は続伸。米国株は休場だったが欧州株は堅調で、先物は大きくギャップアップしての始まり。ただ、その後は伸び悩み寄り天ムードで前場は終了。後場になるとドバイ政府系ファンドがソニー以外にも日本株買いを検討との報道が伝わり形勢逆転、先物主導で上げ幅が200円を超え、昨日に続き2月4日の戻り高値に迫る場面まであった。上値が重くなってきているのは確かですが、地合いの悪い時でしたら、こんなニュースが出ても黙殺されていたでしょうから、随分雰囲気は変わりました。チャートは2月4日の高値を超えて上にいけるかどうかの1点。

本日の取引:2勝2敗 ±0円
持ち越し:1社 買い2,000株 売り1,000株



2008年2月18日 日経平均株価13,635.40(+12.84)
日経平均は小幅に反発。週末の米国株は小幅安だったが、意外に堅調に寄り付き、日経平均は13,822.45円まで急伸、2月4日の戻り高値に迫る場面まであった。ただ、さすがに後場になると伸び悩み、小幅高で終了。主力株は跛行色はあるものの概ね堅調、新興市場は2日続けての急騰になるなどセンチメントの改善は続いている。先物はCスイスが連日の買い越しで本日も2731枚。

・鉄鉱石、65%値上げへ 自動車や家電に波及も
・小麦30%値上げ、農水省決定・10月再値上げも

しかし、65%とか30%とか凄いことになってますね。これを最終消費者に全て転嫁することは出来ませんから、いろんなところに歪が出てくるでしょうね。これで景気後退と重なれば本当にスタグになってしまいます。

本日の取引:2勝 +14,000円
持ち越し:2社 買い3,000株



2008年2月15日 日経平均株価13,622.56(-3.89)
日経平均は小幅に反落。米国株が大幅安で戻ってきて、今日は昨日の反動から300円安は仕方ないという雰囲気でした。実際、前場は270円安まであったものの、妙に底堅く、後場中ごろから先物主導で一気にプラス圏までカチ上げた。大引けは小幅安になったが凄い切り返しでした。

後場の怒涛の先物買いは、年金が買ったなどと言う声もありますが、推測するに年金は前場の安いところは買っていたでしょうが、こんな買い上がりはしないでしょう。後場にカチ上げたのは、ヘッジファンドの買戻しでしょうね。今日はヘッジファンドを解約するときの45日ルールの最終日で、暴落説まであった訳ですが、蓋をあけてみれば現物に売り物はあまりなく、逆に買戻しデイになったということでしょう。急落を見込んで先物を売ってた向きも、当てが外れて買い戻しに拍車がかかったのではないか。考えてみれば昨日の上げもNY高とGDPだけでは説明がつかない急騰でしたから、なにか伏線があったのかも知れません。ただ8月のときも後ズレして換金売りが出たので注意は必要。結局、テクニカルな要因が多く、素直に評価に出来るかといえば否ですが、しかし、どんな形にしろ騰がることによって市場のセンチメントは改善するので、まあ良いんじゃないでしょうか。

本日の取引:2勝 +15,000円
持ち越し:1社 買い2,000株



2008年2月14日 日経平均株価13,626.45(+558.15)
日経平均は大幅に続伸。米国株は小売売上高が予想外に良く大幅に続伸、為替も久しぶりに108円台で戻ってくる。更に寄り前の10─12月GDPがポジティブサプライズとなり、CMEの清算値を上回る高い寄り付きとなった。今日はその後もダレることなく、後場から上げ幅を更に拡大させ高値引け。ただ、上昇にケチをつける気はありませんが、10─12月は日経平均がまだ17,000円台もあった時の過去の数字。足元急速に悪化している消費者態度指数・景気ウォッチャー調査などを考えれば、そんなに喜べるものではないでしょう。

チャートは転換線・基準線を抜いて、まずは2月4日の戻り高値1万3889円を試す展開。出来高が少ないのを心配する向きが多いですが、まだショートカバーが中心で、売買が噛み合っていないわけですから、出来高はこんなもんでしょう。

本日の取引:3勝1敗 +42,000円
持ち越し:1社 買い2,000株



2008年2月13日 日経平均株価13,068.30(+46.34)
日経平均は小幅に続伸。米国株は米著名投資家ウォーレン・バフェット氏のモノライン救済案(86兆円の再保証)を受け続伸した。ただ、これは時期尚早の提案でしょうね。アムバックが既に断っているように、高い保証料を取って美味しいところだけ再保証してやると言っても、相手が納得するわけがありません。ただ、米国は筋が良いか悪いかは別として、官民揃ってなんとかしようとする意気込みだけは評価できます。的外れなことばかり言っている日本の政治家や官僚とはえらい違いです。日経平均は米国株高を受け、CMEにサヤ寄せするも、ショートカバーが一巡すると大引けにかけ急速に伸び悩んだ。今晩の1月の米小売売上高、明日のGDPを控え売買も低調。引き続き13,000円の攻防。

日経平均を2003年当時と比較すると、現状はまだ5,000円以上高い水準にありますが、個人投資家の売買シェアは2003年以来の20%割れ、東証1部の単純移動平均は既に2003年レベル、信用の買い方評価損は2003年より悪化しています。今日など見ていても個別は板が薄く動きもなくなってきましたね。これが閑散に売りなしなら良いのですが、そんな悠長な状態ではないでしょう。最近、悪材料がでると東証1部銘柄でも簡単にストップ安してしまうのは、市場に厚みが無い証拠で、その荒い動きを見て更に個人が引いてしまう悪循環に陥っている。

本日の取引:買いのみ
持ち越し:2社 買い2,200株




2008年2月12日 日経平均株価13,021.96(+4.72)
日経平均は小幅に反発。連休中の米国株は小動きで日本も写真相場となった。日経平均は先週木曜日から13,000円を割れると、すかさず買いが入ってくるので一見底堅そうですが、公的資金による防戦の買いですから、上を買って行くような資金ではありません。東証1部の値下がり銘柄は1000を超え、下方修正銘柄は今日もボコボコに売られていますから、反発と言っても地合いはよくありません。まずは13,000円の攻防をどちらに放れるか見守るところ。

本日の取引:1社 3勝 +16,000円
持ち越し:1社 買い2,000株



2008年2月8日 日経平均株価13,017.24(-189.91)
日経平均は反落。米国株は小幅に反発。寄り前の機械受注は下振れ、オプションSQは買いの執行ミスがあったそうですが、13,089円 98銭と低く決ったことで寄り付き直後に指数は乱高下する場面があった。ザラバは業績発表に一喜一憂と言う感じですが、憂の方が多かったというのが189円安という結果でしょう。後場は東証のTOPIX先物がシステムトラブルでダウンしていたのも嫌気された。昨日からザラバ瞬間的に13,000円を割る場面が何度かありましたが、PKOが入るのかなんとか踏み止まっている状態。

「デイトレーダーはばか」 経産省:北畑隆生事務次官、講演で発言 先月開かれた同省の関連団体の講演会で「デイトレーダー(短期取引を繰り返す個人投資家)は最も堕落した株主の典型。ばかで浮気で無責任だから、議決権を与える必要はない」と不適切な表現を含む発言をしていたことが8日、明らかとなった。北畑次官は「慎重さを欠いた」と釈明したが、今後波紋を広げる可能性もある。(出典:産経新聞) そもそも、デイトレードに徹していれば議決権など発生しない訳で、一体何が言いたいのか支離滅裂ですね。かなり頭の不自由な方なんでしょう。年金は泥棒するし、道路財源でカラオケは買うし、どっちが堕落しているのかよく考えてから発言しろと言いたい。

本日の取引:2社 1勝1敗 +7,000円
持ち越し:1社 買い2,000株



2008年2月7日 日経平均株価13,207.15(+107.91)
日経平均は反発。昨日の米国株は引け間際に売られ続落。また時間外でシスコシステムズが急落しグローベックスも軟調と外部環境は良くありませんでした。ただ、日経は昨日4.7%急落した反動から、小高く引ける。

今日は13,000円割れを回避するために、公的資金が入ったような不自然さがありましたが、13,000円を割れてくると、現状のファンダメンタルズから見てバリューが効いてくるのも確かで、米国株がクラッシュでもしない限り、一方的に売り込むこともできないでしょう。

本日の取引:3社 3勝 +18,300円
持ち越し:2社 買い2,200株 売り1,000株



2008年2月6日 日経平均株価13,099.24(-646.26)
日経平均は急落。米国株はISM非製造業景況感指数の大幅悪化を受け急落。なんでもこれは統計開始以来2番目に悪い数字だとか。先週、4年5カ月ぶりにマイナスに転じた米雇用統計と合わせ、これだけ状況証拠が積み上がってくると、リセッション懸念ではなく、既にアメリカはリセッション入りしたと看做すのが妥当でしょう。問題はそれが浅く済むか、深くなるかに論点が移ってくるのではないか。その前にモノライン問題が先ですが。

日経平均に関しては、NYダウが2.9%しか下がってないのに4.7%も下がる異常な下げでした。この辺はオプションSQを控えての影響でしょう。ただ、今回は寝耳に水の1月の急落とは違い、皆それなりに身構えていましたから、パニックという感じにはなっていません。その証拠に1月22日に日経平均が750円急落した時の新安値銘柄は993銘柄で、本日はまだ114銘柄です。個別銘柄の信用の投売りは、仮に13,000円を割っても前回ほどインパクトはないでしょう。ただ戻るときは買戻しが中心で新規の買いが入ってくる状況ではないので、上値が重いのはいうまでもありません。

どうでもいいことなんですが、下がればなんでも「押し目買い」というTVや新聞の相場解説は、いい加減に勘弁して貰いたいですね。押し目買いというのは、上昇トレンドにある株が僅かに下がるタイミングを言うのであって、200日線を大きく割り込んでいる時に使う言葉ではありません。上昇トレンドとリバウンドの違いも分からない人が解説しているんですから閉口します。

本日の取引:1社 1勝 +10,000円
持ち越し:3社 買い3,500株 売り1,000株



2008年2月5日 日経平均株価13,745.50(-114.20)
日経平均は反落。米国株が反落しCMEにサヤ寄せする始まり。ザラバも特に目立った動きは無く、終日揉み合いの展開。しかし、決算が悪いとオリンパス・三菱レイヨンなどの225銘柄でも容赦なくS安まで売られてしまいますね。結局、買戻しが中心の相場なので悪材料出尽くし系銘柄の方が、パフォーマンスが良くなっています。日経平均の基準線も明日あたりから落ちてきますので、ここで一気に基準線を抜いてこないと、またズブズブになりかねません。

このニュースは結構笑えますね→中国の投資家、株価下落を止めようと警察に電話 まあ気持ちは分からなくはありませんが・・・

本日の取引:買いのみ
持ち越し:2社 買い2,500株 売り1,000株



2008年2月4日 日経平均株価13,859.70(+362.54)
日経平均は大幅に反発。週末の米国株は雇用統計が悪かったものの、モノラインの救済観測やマイクロソフトによる米ヤフーの買収提案などで続伸となった。モノラインに関しては、もしこれが飛んだら、今までのような生温い話では収まらず、それこそ金融パニックを引き起こしかねない問題なので、なりふり構わずやるしかないでしょう。マイクロソフトのヤフー買収に関しては、まだ話が二転三転するでしょうが、現実に株価が大きく動いてしまいましたから、ヤフー側は株主利益のこともありますし、頭の痛いところでしょう。もっとも、現状の米ヤフーは何をやってもグーグルの後塵を拝すだけのジリ貧状態ですから、いずれにせよ単独で生き残る道はないでしょう。日本株は大幅反発も買戻しが中心で、まだオプションSQに向けボラタイルな展開が続きそうです。

中国の毒餃子問題は人為的な混入が濃厚となってきましたが、事件の解明と共に日本の食料自給率の低さも真剣に考える時期かも知れませんね。あくまで個人的な見解ですが、日本の食糧自給率が低いのは、ある意味アメリカの意向だと考えます。忘れていけないのは、アメリカは工業大国であると同時に農業大国であるという点。京都議定書にも反対した環境に無頓着なアメリカがバイオエタノールだけを推進するのは、穀物価格の高騰を狙った国家戦略です。実際に数字を出せば、昨年アメリカの農家の所得は前年比50%も増えています。(選挙対策にもなります)現在、日本の食糧自給率(カロリーベース)は40%以下という異常な事態で、本来なら有事に備え国家が危機感を持たなければおかしいレベルです。それでも国が動かないというのは、なにをかいわんやです。食料自給率は、一度落とすと元に戻すのは容易ではなく、たとえ毒が入っていようが、カップヌードルが一個500円になろうが甘受するしかないのが現状です。

本日の取引:2勝 +18,000円
持ち越し:2社 買い1,500株 売り1,000株



2008年2月1日 日経平均株価13,497.16(-95.31)

日経平均は反落。昨日の米国は、月末ということもあってか、日本と同じように朝安後にジリ高となる。日本はソニーの下方修正や昨日のドレッシングの反動から指数は軟調に推移した。ただ、よい決算が出たものは素直に買われるなど、一時からみれば大部マシになってきました。

サブプラ関係の話題も正直飽きてきたんですが、私が1月23日に書いたように、ポールソン米財務長官が「金融機関の資本が痛んだ場合に利下げが効かないのは日本で実証済み」と発言したことが今日の日経に載っていました。だったらなんの為に利下げしているんだよと突っ込みたくなりますね。まあ、いつの時代でもバブルを作るのは簡単ですが、後始末をするのは大変ですよ。

アメリカの住宅バブルの崩壊を1年前に予言してたなんて自慢げにTVで言ってる人がいますが、冗談じゃないですよ。こんなものは経済のド素人でも2004年から分かっていたことです。私が2005年の1月2日に書いた日記では、既にアメリカの住宅ローンビジネスは国家的詐欺プロジェクトとまで言い切っています。別に私に特別な先見性があるとか、そんなことを言いたいのではなく、こんなことは普通に新聞を読んでいれば、小学生にだって予見できたことです。結局、資本主義というのは、繁栄と崩壊を繰り返して行くものであり、バブルをやれば同じ力で反作用が働くのは当然の話で、誰も止めることはできません。そして後始末が終わると、次のバブルに向かって行く、資本主義を続ける限り、あと100年経ってもこれは変わりませんよ。

本日の取引:1勝 +9,000円
持ち越し:3社 買い5,500株 売り1,000株