本日の株式相場概況と無駄話

マーケットトーク




2008年10月31日 日経平均株価8,576.98(-452.78)
日経平均は急反落。NY高も日経平均は1,800円戻した後とあって、売り先行の始まり。それでも寄付きから下げ渋りを見せ、小安い水準で粘っていたのですが、最後の10分で急落し、終わってみればかなりの下げになりました。まだまだ落ち着きには程遠い相場です。日銀は0.2%の利下げを決定しましたが、賛成反対が4対4の総裁裁定ですから、かなり際どかったですね。まあ、事前にアナウンスされ、相場が大きく動いた後なので、やらなければサーキットブレーカー、やっても一旦材料出尽くしとなるのは仕方のないところでしょう。

歴史に残る10月相場が終わりました。高値から安値まで4,456円動いて最終的な下げ幅は2,680円。月足チャートを見ると、過去とのバランスがとれない異様な足になりました。下ヒゲも1,500円以上出ているので、2003年とでダブルボトムと見たいですが、今の相場は1,500円の貯金など、あってないようなものですから、底をつけたと言い切れないところが、つらいところです。11月も荒れそうですが、100年に一度の危機は、100年に一度のチャンスとも言えますから、ポジティブに考えて行きましょう。

本日の取引:2社 2勝1敗 +21,000円
持ち越し:カイ5社 7,300株 



2008年10月30日 日経平均株価9,029.76(+817.86)
日経平均は過去4番目の暴騰。昨夜のNYダウは、引け間際に高値から450ドル急落したものの、小幅安で戻ってくる。日経平均は静かに寄り付いた後、ジリジリ値を上げ、終わってみれば歴史的急騰となった。特に売り込まれた優良株が軒並み買い戻された。需給で売られたので需給で戻すのは当然といえますが、それにしても荒い動きです。

目先の波乱要因としては、明日の金融政策決定会合でしょう。90%利下げだと思いますが、JPモルガンなどは、利下げ見送りという予想なんですよね。でも、ここで再び市場を混乱に陥れる決断をしますかね。私は日銀にそこまでの度胸はないと思いますがね。ただ、事前に利下げ確定のように報道され、外堀を埋められましたから、日銀の反骨精神がでる可能性もゼロではないでしょう。本来、利上げにしろ、利下げにしろ、もっと機動的に動けばよいのですが、政府からの圧力が強くて、まともな金融政策ができない国ですから困ったもんです。

本日の取引:
持ち越し:カイ5社 7,300株 売り2社 200株



2008年10月29日 日経平均株価8,211.90(+589.98)
米国株は過去2番目の急騰。ここ数日間でなんとなく兆しはありましたが、アンワインドが一気に出たといったところか。ただ、途中下げる場面もあったり、実に不安定な動きです。日本株も大きく続伸しましたが、GM絡みのニュースで、後場中ごろからマイナスになるかと思うほど、ドカドカ売りものが出てきたり、そうかと思うと最後の30分で再び棒上げと、NYに負けない乱高下の1日。売買代金が少ないと勘違いしている人がいますが、殆どの銘柄は株価が半分以下になっている訳ですから、同じ枚数を売買していれば当然金額は半分になります。2兆円出来ていれば少なくはないでしょう。ファンドの換金売りも年末まで無くなりはしませんが、異常な乱高下を見ていると今がピークかも知れません。決算が集中する明日から来週初めを8,000円前後で乗り切りたいところです。

日銀の利下げ検討ニュースですが、0.5を0.25にしても心理的意味しか持ちません。しかし、既に市場が織り込んでしまったので、これで利下げをやらなければ、急激な円高になり、再び株は大暴落しますから、意味がなくてもやらざるを得ないでしょう。そもそも日本は竹中平蔵とかの悪影響で、金融政策を大きく間違えました。2005~2006年にちゃんと利上げをしていれば、世界中に円キャリーによる過剰流動性をばら撒くこともなかったし、こんなに急激な円高に苦しむこともなかったのです。

しかし、NYダウが9,000ドルで、日経平均が8,200円とは変な話ですよね。変な話と言えば、ついこの前、経営危機になり、三菱UFJから1兆円の出資をしてもらったモルガンスタンレーのボーナスは、なんと6400億円だそうです(1人平均1300万円) まあ、それはいいとしても、日本の株が下がっているのは銀行が増資したからと、米メディアが批判しているのには呆れました。一体誰のせいで増資に追い込まれたのか、まるで他人事ですよ。この辺の感覚は日本人には理解不能ですね。

本日の取引:4社 5勝2敗 +34,200円
持ち越し:カイ4社 7,100株



2008年10月28日 日経平均株価7,621.92(+459.02)
昨夜の米国株は堅調に推移していましたが、最後の10分間で200ドル下げ結局マイナス引けとなった。これは1日数千億円規模で出ている、投信の解約売りが最後に纏まって出たということでしょう。それでも、ここ数日、NYは少しずつ動きがましになってきたように感じます。日経平均はNYが下がったこともあり、昨日のまでの悲壮感を引きずったままでの寄り付き。ザラバに節目の7,000円を割れる場面もあったが、そこから公的資金の買い観測などもあり急反発。ただ、4日間で2100円下げた相場で20%戻しただけですから、まだ疑心暗鬼な状態です。今日の7,000円割れが底であったと思いたいですがね。

株安でネット証券の口座開設が急増しているとのニュースがあります。確かに私のサイトからも資料請求が4倍前後増えていますから事実だと思います。ただ、これは何処を基準に比較するかで違ってきます。あくまで今年の低い基準から比べてと云うところが抜けています。株式市場が絶好調だったライブドアショック前を100とすれば、直近増えたと言ってもその1/10ぐらですよ。それに現在は、新規に入ってくる人より、退場もしくは身動きの取れない人の方が多そうですから、実質はマイナスでしょう。昨日も書きましたが、こいう時こそ税制面で後押して新規の投資家を増やせばいいんですよ。外人が株を集めると、直ぐに乗っ取りだのとギャーギャー騒ぐ政府なんですから、安いときに日本人に株を買ってもらう政策をするのは当たり前だと思いますがね。

本日の取引:2社 2勝 +20,500円
持ち越し:カイ8社 8,100株



2008年10月27日 日経平均株価7,162.90(-486.18)
日経平均はまたもや暴落。バブル後最安値を下回って寄り付いたものの、その後は緊急市場対策への期待もあり、200円ほど上昇する場面もあった。しかし、後場に内容が伝わると、サプライズが全くなかったこともあり、次第に売り優勢の展開となる。まあサプライズがなかったと言うか、この事態になっても政府に危機感が希薄なんですよね。2時をまわる頃にはメガバンクがS安に貼り付き、そこからは恒例の先物売り→現物への裁定解消売り→先物売りのスパイラル状態となった。結局、先物は前場の高値から、あっと言う間に800円落ちる大荒な相場となった。しかし、この低い位置から、たった4日間で2,000円以上も日経平均が下がるとは、信じられないことです。

緊急市場対策での、銀行への増資検討も一株当たりの希薄化懸念というネガティブな材料ばかりが取りざたされる始末。また空売り規制や銀行の保有株買い取りではインパクトはありません。この辺は現状が分かっていませんね。2003年の株安は日本固有の問題で、銀行と一般企業間での持ち合い解消売りや、年金の代行返上売りでつけたものです。ですから銀行からの株の買い取りはそれなりに効果が出たのです。しかし、今回は海外のファンドがメインで売っている訳ですから、銀行の持ち株を引き取っても効果は殆どありません。つまり、ここでやるべき政策は全体のパイを増やすこと、例えば証券税を5年間ゼロにして日本人に株やETFを買ってもらうことです。株からの税収など僅かなものなのですから、最低限このぐらいはやってもらわないと話になりません。とにかく有事なんですから、国がなんでもやるぐらいの意志をみせないと、この暴落は止まりませんよ。

本日の取引:2社 2勝 +14,200円
持ち越し:カイ10社 8,330株



2008年10月24日 日経平均株価7,649.08(-811.90)
日経平均は暴落。いったい今月に入って何回この言葉を使ったことか・・ ちなみに本日の-9.60%は10月8日の記録を抜き歴代5位の下落率です。プチ・ソニーショックで朝からハイテクに大きな売り圧力がかかっていましたが、トドメは昼休みに円が一段高になったこと。先物は7,600円をザラバに割れてしまいました。ソニーも資料を作っている間に為替が動いてしまったんだと思いますが、想定為替レートがユーロで140円というのは、既に20円も乖離してしまっているので、更にユーロ安が進めば次の下方修正で赤字決算まであるという市場の反応でしょう。

しかし、ざっと銘柄を見回すと、なんか冗談みたいな値段になっていますね。枝葉末節の細かいことを言う評論家がいますが、ここまで下がればテクニカルやファンダメンタルズなど関係なく、シンプルに考えることができます。つまり、このまま世界恐慌になって資本主義経済が終わると思う人は売ればいいし、そうはならないと思う人は買えばいい。それだけの話です。

本日の取引:2社 2勝 +13,000円
持ち越し:カイ8社 8,100株



2008年10月23日 日経平均株価8,460.98(-213.71)
日経平均は続落。米国株はある意味期待通り? の大幅安で戻ってくる。為替も昨日のユーロショックを引きずり、大幅な円高が進行。更にベラルーシ、パキスタン、アイスランド、ハンガリー、アルゼンチンなどでデフォルトがあるかも知れないということもあり、外部環境は最悪の始まり。日経平均はザラバに歴代8位となる7%を超える急落となるが、国内年金の買い(PKO)やブッシュ政権が4兆円を投じて住宅差し押さえを防ぐ計画を検討とのニュースを受け、大幅に下げ渋っての大引けとなった。

良くも悪くも現在の日本円は、世界最強通貨になっていますね。外需に依存して活きている国ですから、円高を素直に喜ぶことはできませんが、日本人は円高に対して過剰反応し過ぎという気もします。ハンガリーなどは通貨の暴落がとまらないので、昨日、不景気にも関わらず緊急利上げをしました。まさに背に腹は代えられずといった断腸の決断です。自国の通貨が紙切れになって行く恐怖と、価値が上がって輸出の減速を心配する恐怖とでは質が違います。円高など贅沢な悩みです。

明日の注目は、本日引け後に大幅減益を発表したソニーの値動きです。アク抜けとなるか、売り込まれるか、ここが明日の全体地合いを左右するかも知れません。

本日の取引:2社 3勝 +29,000円
持ち越し:カイ7社 7,800株



2008年10月22日 日経平均株価8,674.69(-631.56)
日経平均は暴落。米国株の下げで-300円、残りは場中に進行した円高といったところか。特にユーロ/円が節目の130円を割り込んでしまったのがネガティブに作用した。あまり話題になっていませんが、今日の-6.79%の下げ率は、1953年3月30日の-6.73%を抜き、歴代10位の暴落です。この僅かな期間に、歴代2位、4位、5位、10位の暴落を経験させられるとは・・・ もともとユーロ/円は超が付くほど異常な円安状態でしたから、まだ円高は進むと考えていた方がいいかも知れません。日銀が景気の拡大期にまったく利上げをせず、円キャリーバブルを世界中に輸出してしまったツケが廻ってきているという感じです。最近アメリカの批判ばかりですが、このようなニュースを見ると、日本が異常低金利を続けたことも、かなり世界バブルに貢献したと思います。

ここ数週間、前例のないスピードで株価が下落しましたが、実体経済も前例のないスピードで崩れてきています。株価が下がり始めた当初は、そんなバカなと思いましたが、株は利口ですね。現状の9,000円前後は2009年3月期の決算ベースで見た場合、理にかなった水準になっています。ただ日本株の場合、ここから下は企業の解散価値をも下回る水準ですから、2010年も大幅減益の赤字決算を見込まなければ、普通は売り込めない水準でしょう。いずれにしろ、そんな先の予測をしても意味はないですね。某掲示板からコピペしたものですが、2008年の株価予測は、一番厳しく見ていた人でさえ、下は12,500円だったんですから。

・石金淳運用企画Gストラテジスト 15000─21000
・みずほ投信投資顧問 岡本佳久執行役員 14000─18500
・ちばぎんアセットマネジメント 安藤富士男専務 15000―20000
・新光証券 瀬川剛エクイティストラテジスト 15000─18000
・SMBCフレンド証券 松野利彦投資情報室次長 14500─18500
・みずほインベスターズ証券 稲泉雄朗投資情報部長 15000―18500
・コスモ証券 清水三津雄エクイティ部副部長 14000─20000
・東海東京証券 鈴木誠一マーケットアナリスト 14000―18000
・水戸証券 松尾十作投資情報部長 14500―19000
・東洋証券 大塚竜太投資情報部長 14500―18000
・丸三証券・専務 水野善四郎氏 15000─19000
・草野グローバルフロンティア 草野豊己代表取締役 13000─16000
・山田拓也シニアファンドマネージャー 14000─17500
・マネックス証券 清水洋介投資情報部長 15500─19500
・エース証券 子幡健二専務 15000─18000
・岡地証券 森裕恭投資情報室長 14000─17500
・丸和証券 大谷正之調査情報部次長 14500─19500
・野村証券金融経済研究所 藤田貴一ストラテジスト 15000─17500
・大和証券SMBC 高橋和宏エクイティマーケティング部部長 14500─19500
・日興コーディアル証券 馬渕治好国際市場分析部長 15000―19500
・大和総研 木野内栄治チーフテクニカルアナリスト 14000─17500
・キャシー・松井チーフ日本株ストラテジスト 14500─17000
・モルガン・スタンレー証券 神山直樹日本株ストラテジスト 14000―17000
・リーマンブラザーズ証券 宮島秀直チーフストラテジスト 14500―17500
・三井住友銀行 宇野大介市場営業推進部チーフストラテジスト 13500─16500
・新生銀行 作本覚アセットマネージメント部部長 15000─19000
・第一生命経済研究所 嶌峰義清主席エコノミスト 12500─16000
・宮田康弘シニア・ポートフォリオマネジャー 14000─19000
・ピクテ投信投信顧問 小野塚二也ヘッドトレーダー 14000─18000
・大和証券投資信託委託 長野吉納シニア・ストラテジスト 15000─19000

本日の取引:買いのみ
持ち越し:カイ5社 7,300株




2008年10月21日 日経平均株価9,306.25(+300.66)
昨夜の米国株はバーナンキの財政出動を示唆する発言もあり大幅高となった。いままでのバーナンキは金融政策至上主義というか、金融政策だけで経済は自由にコントロールできると思っていた男ですから、この辺は変わってきたのかも知れません。もっとも、アメリカは既に利下げ余地があまり残っていませんから、苦しまぎれの発言ともいえます。

日経平均は薄商いのなか3日続伸。円高やグローベックスが軟調だったことを考慮すれば、意外に堅調な展開でした。投資家心理としては、先のような暴落場面では、落ちてくるナイフは掴めないとか言って買えず、逆に騰がってくれば今度は再急落が怖くて買えないという状態でしょう。歴史的な急落・急騰をやった直後ですから、傷が癒えるまでには時間が必要です。

本日の取引:なし
持ち越し:カイ5社 7,100株



2008年10月20日 日経平均株価9,005.59(+311.77)
日経平均は続伸。週末の米国株は小幅に下落するも、まずまず落ち着いた動きでした。日経平均はCMEを上回る堅調な寄り付き。前場は弱含む場面もあったが、円高も一服しハイテク系に買い戻しが入ったことで、終日堅調な展開となった。先物は高値引け。パナソニックの上方修正や新日鉄の減益幅が縮小したのを好感したとかいう解説もありますが、そもそも2009年3月期の決算がどうこうで下がっていた相場ではありませんから、そんなものは関係ないでしょう。それより今日は海外ファンドからの換金売りが少なかったということに尽きると思います。まあ、久しぶりの小春日和な相場ですから、あまりケチをつけるのはやめておきます。

いいニュースとしては、決算発表をした会社が続々と自社株買いの実施を表明していること(決算前にやるとインサイダーに抵触する恐れがある為)日本企業はもともと内部留保が厚く、ここ数年で利益を更に積み上げていますから、ここぞとばかりに買って来るでしょう。しかも、先の自社株買いの規制解除で市場買い付けの自由度が増しましたから、これは今後下支え要因になるでしょう。もっとも、私などは16日にも書きましたが、株価が激安状態になっていて、上場している意味の無い会社などは、この機会にMBOしてしまった方がいいと思います。禿タカさんの体力が戻れば全部持っていかれますよ。経営者は分かっているんですかね。

本日の取引:2勝 +13,000円
持ち越し:カイ5社 7,100株



2008年10月17日 日経平均株価8,693.82(+235.37)
NYダウはザラバの値幅が800ドルを超える乱高下。400ドル高で戻ってきたものの、不安定な動きは継続している。日経平均は昨日11%を超える急落をした割には上値が重かった。11月末解約に伴う、ファンドの売りが終わったかと思いきや、まだまだ海外のヘッジファンドからの売りが止まっていないようです。

来週は落ち着くかというと、リーマンのCDSの清算などもあり、まだまだ荒れそうです。リーマンCDSの損失、世界規模で7000億─8000億円 既に織り込んでいるとは思いますが、実際に何社か破綻するようなことになれば、再びパニック売りになる可能性も否定できません。何度もしつこいですが、なんでリーマンを破綻させたのか、いまだに理解できませんよ。

本日の取引:1勝 +20,000円
持ち越し:カイ5社 7,100株



2008年10月16日 日経平均株価8,458.45(-1,089.02)
日経平均は暴落。米国株は経済指標の悪化にバーナンキのネガティブ発言も加わり暴落となった。景気悪化など何を今更と言う感じですが、根底にあるのはやはり金融不安でしょう。多少でも知識のある人なら70兆程度の金額で済むとは思っておらず、マーケットはまだ悲鳴を上げ続けている状態です。

日経平均は先物が8300円で寄り付いた直後にサーキットブレーカーが発動、僅か一週間で3回目の取引停止という異常事態。その後は8600円前後で揉んでいたのですが、日経平均採用銘柄にS安が続出し、引けにかけ先物に投売りやヘッジ売りがかさみ安値引けとなった。

日経平均のヒストリカルボラ(20)は85という驚くべき水準になりました。ヒストリカルボラは上昇でも下落でも一定のトレンドが出ている時は数値は低くなります。対して市場が荒れ狂っているときは数値は高くなります。天底をみる指標ではありませんが、ヒストリカルボラが40を超える荒れ方をすると、エネルギーが出尽くして普通は落ち着いた動きになります。しかし、今回は80を突き抜けてしまいました。VIX指数もそうですが、驚かされてばかりです。

それにしても日本株は異常な安値です。例えば現金や資産が100億円ある無借金会社の時価総額が、僅か10億円とか、そんなレベルが市場にはゴロゴロしていますからね。こんな訳の分からない売られ方をするなら、自社株買いなどチビチビやっているより、MBOをして上場廃止にした方が良いと考えるでしょうね。

本日の取引:買いのみ
持ち越し:カイ6社 7,300株



2008年10月15日 日経平均株価9,547.47(+99.90)
日経平均は続伸。昨晩の米国株は、金融が高かったのでダウは比較的堅調でしたが、ナスダックはかなりの下げ幅で戻ってくる。日本もこの流れを引き継ぎ、景気敏感株が売られ、金融やディフェンシブが堅調でした。指数こそ大引け間際の年金買いでプラスになりましたが、鉄鋼・ハイテク・自動車などは、ザラバ結構派手に売られていましたから、かなり違和感のあるプラス引けです。エルピーダなど終日S安貼り付きの比例配分ですからね。

マーティン・シュワルツの書いた「ピット・ブル」を読み直しました。

私が相場で儲けることができるようになったのは、自分のエゴを捨てたからだ。トレーディングはメンタルなゲームである。大衆は、自分達がマーケットに立ち向かおうと勘違いしている。実際は自分との戦いである。自分の考えをマーケットに押し付けるのではなく、マーケットが何を言っているか聞き取ることだ。自己肯定は一切無用。トレーディングの目的は儲けることなのだから。

まさにその通りですね。エゴを捨てられない自分はまだまだです。

本日の取引:1勝 +12,000円
持ち越し:カイ5社 7,100株



2008年10月14日 日経平均株価9,447.57(+1,171.14)
日経平均は過去最大の上昇率。欧米の急反発を受け買い先行の始まり。先物市場は寄り付で2営業日連続のサーキットブレーカーとなる。現物は多くの銘柄がストップ高気配と凄い始まりでした。先物が寄り付いた後も、225銘柄にストップ高が続出した関係で、金曜日とは逆に先物を買うしか選択肢がなくなり、指数は更に急騰となった。先物の大引けは1660円高。

しかし、凄い相場ですね。なんでこんな事態になったのか、少し整理しておきたいと思います。そもそもサブプライムローンの残高など、たかが130兆円だったのです。仮にこの30%が焦げ付いても損失は40兆円程度です。デカイ金額ではありますが、世界中がパニックになる程のものではありません。では、なんでこんな状況になったかと言えば、過剰なレバレッジをかけマネーゲームをやっていた結果、実体経済から大きく乖離した資金が裏で動いていたからです。それがサブプライムローンという小さい亀裂をきっかけに、過剰レバレッジがマイナス方向に逆回転し始めたのです。そしてリーマンを破綻させる失政も加わり不安の連鎖がはじまりました。

先週末、リーマンを対象にしたCDSの清算価格が元本の8.625%に決まり、約40兆円大部分が損失となったという報道がありました。どこがどれだけ持っていたかは不明ですが、リーマンのCDSを保証していた証券会社や銀行に、巨額の保険金支払い義務が生じます。そうなると、その会社も破綻の危機に追い込まれます。一つ対応を間違えればCDSの連鎖が続く可能性があったのです。CDS市場だけでも残高は6000兆円を超えていますから、アメリカが今回用意した70兆など一瞬で蒸発してしまいます。ここに飛び火するのは一番怖いシナリオでしたが、国際的な協調もあり、金融のドミノ倒しは一旦回避できたようです。しかし、根本的な問題は残ったままです。ごまかしながら運転して行くしかありません。恐ろしいことに、デリバティブ市場は6京円という天文学的数字に膨張しており、危機が起きたら対応は極めて困難になります。

日本も実体経済が落ち込んで行くのはこれからですが、金融危機さえ押さえ込めれば、既に日経平均は1万円を割れているのですから、そんなに悲観的になる必要はないと思います。

本日の取引:4勝 +126,000円
持ち越し:カイ5社 7,100株



2008年10月10日 日経平均株価8,276.43(-881.06)
再び米国株が暴落。怖いのは特に悪材料がでた訳ではなく、ポールソンが公的資金の注入を匂わせても、普通に暴落してしまったという点です。GMが倒産価格に売り込まれたのも恐怖心を増幅させました。

日経平均は寄りからヘッジファンドの大量売りを浴びる。先物は寄り付き直後に下げ幅が1000円を超え、サーキットブレーカーが発動する事態。世界的な信用収縮が止まらず、株式市場はフリーフォール状態です。もうなにが悪いと言う次元の問題ではないですね。例えは悪いですが、火事と同じでボヤ程度のときなら消火も可能でしたが、大炎上してしまった後では、少しくらい水をかけても、もうどうすることもできません。理屈や理論など何も通用しない相場です。世界に1万社あるといわれるヘッジファンドが一斉に換金売りを出しているわけですから、その破壊力は計り知れません。ただ冷静に今日の相場を見ると、一部の主力どころは900円安とは思えない意外にしぶとい動きをしていました。

現在、ヘッジファンドが資金を調達しようとすると、20%とかいうサラ金顔負けの金利じゃないと調達できなくなっているので、とにかく持っているものを投売りして現金化を急いでいます。メリルのレポートだと年末までに2千社が淘汰されると試算されていますが、いまの状態だと半分以上が無くなるんじゃないでしょうか。そうなるとまた・・・ あまりネガティブなことを書くのはやめておきます。

とにかく前代未聞の危機ですから、前代未聞の対応をやって行かないと、市場は焼け野原になってしまいます。ただ、これで世界がなくなる訳ではありませんから、ここでリスクの取れる人は幸せ者だと思います。決して逃げたり、眼を瞑ったりしてはいけない場面です。本当の金持ちはこの危機を利用して更に金持ちになる筈です。

本日の取引:2勝 +30,000円
持ち越し:カイ6社 9,800株



2008年10月9日 日経平均株価9,157.49(-45.83)
米国株は続落。欧米6中銀による協調利下げも効果はなし。利下げで効くなら、昨日のFRBによるCP購入で上昇していなければ理屈に合いません。銀行間取引が完全に麻痺している状態では、例えゼロ金利にしてもほとんど効果はないということです。重病で動くこともできない人間に「金を安く貸してやるから元気になれよ」といっても無理な話です。残された手は病気の治療をすること=バランスシートから不良債権を切り離し、毀損した資本を公的資金で補ってやるしかありません。今日はポールソンが公的資金の注入を検討しているとのニュースが流れていましたね。今度も議会の反対は必至ですが、ここまできたらやらざる得ないでしょう。ただ、イギリスみたいに9兆円などという、子供騙しの金額ではお話になりません。

日経平均は歴史的な暴落の後とあって動きが注目されましたが、今日は比較的落ち着いた動きでした。相変わらずファンドからの売りが続いていますが、先週の木曜日から売り始め、今日で一週間なので、勢いは無くなってきたように見えます。小型株にはまだ個人の追い証による投売りが出ていますね。評価損が40%を超えれば無理もないでしょう。しかし、朝起きて米国の株価を見るときは、そこらのホラー映画なんかより余程怖いですねぇ

本日の取引:2勝1敗 +16,000円
持ち越し:カイ5社 9,500株



2008年10月8日 日経平均株価9,203.32(-952.58)
日経平均は歴代3位となる大暴落。昨夜FRBが一般企業のCPを購入するという新制度を打ち出しましたが、効果は1時間も続きませんでした。しかし、この量的緩和が全く評価されないというのであれば、ゼロ金利にしても無駄ということですから、その後の利下げ示唆発言が無視されるのも当然と言えます。それにしてもアメリカは重症です。

日経平均は昨日、下げ止まり形状を示していただけに、NYの急落はかなりのショックでした。朝からファンドクローズに伴う現物への実弾売りが止まらず、全市場でS安銘柄が続出。そうなると流動性のある先物でヘッジをかけるしかなく、後場に先物に大量売りが出たことで裁定解消を巻き込み、まさに売りが売りを呼ぶパニック状態となった。ちょっと言葉がないほど酷い動きでした。25日・75日の移動平均との乖離を見ても、私が表示できるソフトは過去20年間までなんですが、乖離は過去最大になっています。つまり、20年、いや半世紀に一度おこるかおこらないかという異常事態です。 私もかなり含み損がかさんできましたが、ここで損切りなどする気は全くないですね。下げれば買うのみです。

振り返ればリーマンを潰してからマーケットが一気におかしくなりました。3月の時はベアーを救済してマーケットが急反発したのですが、救ったり、破綻させたりでは市場が疑心暗鬼になるのは当然でしょう。リーマンなど、たかだか5兆円程度の金で救えたのですが、救わなかったことで米国市場の時価総額をいったい何百兆吹っ飛ばしたことでしょう。また金融安定化法案も1回潰したことで効果がなくなってしまいました。これも選挙を意識した議員の愚行によるものですが、この辺は時期が悪かったとしか言いようがないですね。とにかくこの2つのミスは痛すぎます。こうなれば金融機関に直接公的資金を入れるしか手はありません。しかし、議会も国民もウォール街救済などと言って、また猛反対するでしょうね。結局、金融市場が感じている危機感と、議会や国民のいう危機感とのパーセプションギャップが埋まらないうちはどうしょうもありません。ただ、ギャップが一致した時点で行動しても、日本の失われた10年の二の舞になってしまいます。これではアメリカは日本の失敗から何も学んでいないと言われても仕方ありません。

本日の取引:2勝 +12,000円
持ち越し:カイ6社 8,800株