時間を味方に・政治家を見れば国民のレベルが分かる

今週の独り言


時間を味方に 2002年8月3日

人間の心理とは不思議なもので、株が上がっているときには、何処までも上昇すると思い込み、近頃みたい下がっているときは、底なしに思える。代表的なものとして富士通、僅か2年前には外国人・機関投資家・個人など全員参加で5030円まで買い上げられました。それが昨日は660円です。その差約8倍、これをどう思うかです。2年前の富士通と、昨日の富士通を純粋に一企業として比較した場合、8倍もの違いがあるのでしょうか? 勿論、あるはずがありません。これは人間の心理が、マーケットを動かしている為に起こるバイアスです。いま言えるのは、確かに買える材料は無いが、相対的にリスクも低くなっていることを忘れてはいけません。倒産しても、後660円のリスクしかないのです。私は別に富士通を買えと言っているのではありません。現在、そのような株が沢山あると言いたいのです。

あと個人投資家は時間を味方にすれば、必ず勝てると思います。この時間を敵にするか、味方にするかで結果は大きく違ってきます。時間のやっかいなところは、基本的に自分がいつ死ぬかは分からないので時を永遠に感じることです。実際にはそんなことは無いのですがね。そして時間の流れの中にいると、人間は現状のやな事も永遠に続くと錯覚してしまうのでしょう。人間は時間を区切ってなら、多少はやな事にも耐えられると思いますが、時間が区切られていなければ、耐えることは難しいのです。だから、株で損をする人が多いのでしょう。個人投資家は時間を味方にして、このプレシャーを乗り越えて(楽しんで)下さい。





政治家を見れば国民のレベルが分かる 2002年7月27日

医療保険制度の改革法の強行採決をテレビで見て思った。この国の政治は発展途上国にも劣るんじゃないかと。怒号の中の掴み合い、議長を守るプロレスラー議員、これじゃあまるでマンガである。

ムーディーズが政治家の格付けしたら、日本はおそらく良くてダブルB位でしょうね。いわゆるジャンク債(ガラクタ)と呼ばれるレベルです。そしてその議員を選んだのは国民です。

私は選挙には必ず行ってますが、若い人をあまり見かけません。お年寄りの方で車椅子で選挙に来ている方もいるのに・・ 若い人が政治に関心を持たない、しらけているのはここ数年の政治をみてれば分かりますね。しかし選挙を放棄する理由にはなりません。

先日、経済苦・生活苦の自殺者数が過去最高になったと報じられていました。この現状を政治家の皆さんはどう思っているのかな?一度、自殺した家族の家に行って見ればいいのです。くだらん学者の意見ばかり聞いてたって何も分かりません。改革は結構ですが、小泉首相には所詮なにも出来ません。私は就任した直後から言っていました。なぜなら彼は、有力者に根回しが出来ないからです。根回しなど余り好きな言葉では有りませんが。中曽根や橋本がやったNTT・JRの民営化はこの根回しがあったからこそ成功したのも事実です。民間人や学者を味方にいくら気勢を上げても改革などすべて潰されてしまいます。そしていま行おうとしている改革?など中身をよくみれば、すべて骨抜きにされてます。結局、彼がやったことは、必要以上に景気を悪化させたことぐらいです。貴乃花を見れば分かるでしょう、痛みを耐えて無理すればどうなるか。

しかし、彼も最近になってやっと分かって来たみたいで、景気のことも考えはじめたようです。ちょっと話がそれてしまいましたね。



NYダウ急落、底値は何処か 2002年7月20日

朝起きてみたらNYは390Pの急落、今日は他のことを書きたかったのですが、これを書かない訳にはいかなくなりました。

1997年グリーンスパンが、根拠なき熱狂と株式市場に警告を促した時のダウは、6400P現在はまだ8000P有ります。勿論、当時と経済規模も違いますし、一概に比較は出来ませんが経済情勢は、現在の方が間違いなく悪くなっています。テロ後の大規模な財政出動や今後の戦争準備(対イラク)などで、財政赤字も再び拡大に向かっています。評論家の中にはもうNYは底だと言ってる人がいますが、何を根拠に言っているのか理解に苦しみます。単に値段をみて言ってるだけなら非常に愚かな意見です。ダウやナスダックが天井に向かって上昇してた時を考えて見てください。誰もが割高だバブルだと言いながら相場というのは行き着くとこまで止まらないのです。まさにソロスのいうブームの自己強化プロセスで参加者のバイアスが加速されて行くのです。

私は米国に関しては非常にネガティブな発言をしてきました。言いたいことは6月29日の内容ですが、米国の政府要人の発言を聞いていると根拠なき楽観としか思えません。あくまで私見として、NYの底打ちは少なくとも7000Pを割れてからだと考えています。そして問題の日本ですが、私は贔屓目なしにアメリカよりは割安だと思います。よく平均PERで比較される人がいますが、米国のPERは日本で言う営業利益で算出しているので(日本は税引き利益)日本でも米国方式で行えばPERは半分近く減る計算になります。しかし政治が機能していないマイナス面は否めませんが。

月曜日は日本の市場も大きく影響されるでしょうが、とりあえず少し打診買いしてみるつもりです。日経平均もここが底値だとは思いませんが、テクニカル的に狙ってみたいとこです。



日本人のカイシャ意識 2002年7月13日

最近、会社をリストラされた人達の声がテレビでよく登場する。彼らの言い分は「会社の為に頑張ってきたのに」である。私はいつもマジで言っているのかと問い返したくなる。本気で自分を犠牲にして会社の為に尽くす人間なんているわけが無い。誰だって自分の為に働いているのではないのか?結局、会社の為に頑張ってきたなどと言う人は「会社に人生を依存して」生きて来たのでは無いのか?

現在、日本は終身雇用は崩壊して、会社に依存したくても出来ない状況になって来ている。これからは会社への依存心など捨ててしまわなければ、生きて行けない時代になる。自分が思っているほど、会社は社員のことなど考えていない。日本のカイシャ員も、そろそろ片思いから抜けださなければならない。