自分の相場シナリオを組み立てる

相場シナリオを考える


相場シナリオとは

相場というのは、10人投資家がいれば考え方も10通りですが、ここでは相場シナリを考えるということで、一般に市場参加者がどのようなプロセスで相場シナリオを組み立てているかを説明します。
自分の相場シナリオ

タイミングを計る

売買タイミングあらゆる投資においてタイミングと言うのは非常に重要です。例えばトヨタのような国際優良株を買っても投資したタイミングが悪ければ、利益になりませんし、逆にどんなに酷いボロ株を買ってもタイミングが良ければ利益になります。このことは常に頭に入れといて下さい。

・価格におけるタイミング(高値圏or安値圏)

・時流に乗っているかのタイミング(ハイテク相場or低位株相場)

・各種経済指標からのタイミング(円高or円安か、経済指標が上向きか下向きかなど)

なにも自分が買った株と人生を一生ともにしなければならない訳ではありません。企業も人間と同じで、良いときもあれば、悪い時もあります。悪い時に一緒に苦しむ必要はないのです。

方向性を確認

方向性を確認方向性というのは、マクロ経済の動向と個別企業動向の2つを考えなければなりません。まずマクロ面では、為替や各種商品市場の需給動向、各国の金融政策の方向性などを確認します。そしてその変数が個別企業にどのように影響するかを考えていけば良いのです。例えば円高で利益が減る企業もあれば、逆に増える企業もあります。原油高でも同じですね。また有利子負債の多い会社は金利が上昇すれば、支払いが大変になるなと考えるわけです。マクロ面での大きな方向性を確認したあとは、個別企業の業績を精査し、信用需給なども考慮して売買を決定します。

変動幅を予測

変動幅を予測
タイミングと方向性を確認したら、トレードプランを立てます。トレードプラントと言っても大型株と小型株、短期投資と中長期投資では考え方が全く違います。ただ銘柄や時間軸に関係なく、この銘柄にいま投資すれば、幾らぐらいの利食い、損切りが適切なのかを計る行為は同じ筈です。その際、過去のチャート分析などが役立つわけです。

自分の相場シナリオを考える

上記の3つを合わせて、自分の相場シナリオを考えて行きます。最初はテクニカルやファンダメンタルズに偏らず、いろんな物をバランスよく見て行くのが良いと思います。優れた相場観は、一朝一夕には完成しません。失敗をして、試行錯誤を繰り返しながら、徐々に身について行くものです。またテクニカル分析やファンダメンタルズ分析をいくら勉強しても、経済というのは生き物であり、その変数も日々変わるわけですから、未来を正確に予測することなどはできません。

株式投資は昨日まで正しかったことが、今日には間違いになっていることもありますし、その逆もあります。従って最初に描いたシナリオに拘ることはありません。それどころか最初のシナリオに拘っていると命取りになることもあります。相場は意地を通すことも必要ですが、間違いを認めることも必要なのです。



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